芸能人の謝罪会見 スピード重視、とりあえず騒がせたことを詫びるは正解か?
「すべての質問にお答えします」息子の不祥事に真摯に会見に応じた高畑敦子
息子の起こした不祥事(強姦致傷容疑で逮捕、その後、不起訴)で謝罪の場に立ったのは、高畑淳子。息子可愛さが前面に出てしまい、何かと批判の対象になりがちだが、会見での対応はけっして悪くはなかった。30分の予定だった会見、終わらせようとするスタッフを阻んで「すべての質問にお答えします」と大幅に延長、結局1時間以上におよび立ったままですべての質問に答えた。 「なぜ成人した子どもの不祥事を親が詫びなければならないのか」という疑問の声もあったが、親子ともに有名人である以上、仕方のないこと。母親が子どもを擁護するのも不自然なことではない。高畑淳子は一時活動を休止したが、その後も女優として活躍中。人気ドラマ『黒革の手帖』での演技も評判がいい。 謝罪会見や釈明会見は、一歩間違えれば取り返しのつかないネガティブなイメージを与えてしまうこともある。多数の記者やカメラマンに囲まれ、テレビカメラの向こう側にいる多くの人々に注視されるなかの会見は、当人にとっては大変なストレスでありプレッシャーであることは容易に想像がつく。しかし世間に顔が売れている有名人であればあるほど、こそこそしては世間が許さないし、その顔をあえてさらして誠意を持って謝罪することが、将来を左右するといえるだろう。 (文・志和浩司)