芸能人の謝罪会見 スピード重視、とりあえず騒がせたことを詫びるは正解か?
芸能界をはじめ有名人の不祥事が起きた場合に注目されるのが、当事者がどのように謝罪するのか。不祥事の度合いにもよるが、軽い不祥事の場合なら、誠意ある謝罪が逆にその芸能人の好感度を高めることもある。しかし謝罪の仕方が悪ければ、容赦なく世間から叩かれる。謝り方はとても大事だ、としか言いようがない。
元SPEED、今井恵理子参院議員、謝罪の鉄則には従ったものの……
妻子のいる市議との不倫疑惑が週刊誌に報じられた自民党の今井絵理子参院議員は、雑誌発売当日に囲み会見と釈明コメントを出し、その素早さには「さすが元SPEED」と皮肉るメディア関係者がいたほど。事が起きたらすぐ謝るのは謝罪の鉄則といわれる。 対応の素早さはよかったものの、謝罪の内容を批判する声がネットを中心に噴出してしまった。「お騒がせして」の一言が、不倫が疑われる行動をしてしまったことを詫びたというよりも、不倫が明るみになって騒がせたことに対して詫びただけ、というイメージを与えてしまったようだ。また、いち早くツイッターでも謝罪ツイートをしたのだが、そこに謝罪というハッシュタグを付けてしまったことも、謝罪の仕方が軽すぎる、というイメージを持たれてしまう要因となった。
世間を騒がせたことについての謝罪は間違ってはいないが……
同じく不倫疑惑の釈明会見では、斉藤由貴も記憶に新しい。斉藤の場合もやはり、世間を騒がせたことについての謝罪という色が濃かった。 もっとも、今井氏も斉藤も不貞行為については認めていないわけだから、不倫の謝罪会見というよりは釈明会見、世間を騒がせたことへのお詫びになるのは仕方のない話でもある。しかしこと「不倫」に関しては、世間の見る目は厳しい。芸能人の場合、長期にわたる休業を余儀なくされることも珍しくない。
復活会見が期待されたものの、解散したSMAP
どんな不倫よりも謝罪で注目を集めたのが、昨年1月のSMAPだ。解散報道を受けて、テレビ番組の一部を生放送に変更、ダークスーツ姿のメンバー5人が神妙な面持ちで解散報道が出たことを謝罪し、グループの結束と存続を強調した。 しかし、ファンは敏感だ。解散否定ということで「安心した」という声が出た半面、まるで通夜のような張り詰めた雰囲気、各メンバーの立ち位置、表情、言葉などから、ただならぬものを感じとり、「無理やり開かれた会見なのでは」と、それぞれに深く傷ついている様子のメンバーたちを心配する声をも誘った。結局、グループの修復はうまくいかず同年末をもって解散した。ただ、あれだけの人気グループ、いまでも復活を信じているファンも多い。いつの日か謝罪会見ではなく復活会見となれば、ハッピーなのだが。