エース古賀の“魂”受け継ぐ22歳「紗理那さんのようなプレーヤーを目指していきたい」女子バレー界を引っ張る存在になれるか
バレーボールの新トップリーグ「大同生命SVリーグ」の女子が10月12日に開幕。NECレッドロケッツ川崎と埼玉上尾メディックスが川崎市とどろきアリーナで対戦し、埼玉上尾がセットカウント3‐0のストレート勝ち。ホームの熱い声援を浴びたNECだったが、1セットも奪うことなく敗れた。 【画像】古賀紗理那が“笑顔満開”の引退会見!夫・西田有志も駆けつける 第1セットは序盤から点の取り合いとなったが、NECは現役引退したエース古賀紗理那さんの背番号「2」を受け継いだ佐藤淑乃のスパイクなどで追撃を図り、先に10点目を入れる。 しかし、中盤は埼玉上尾が反撃して12‐10とリード。20点目を入れられると、終盤まで拮抗した展開が続いたが、最後は、佐藤のスパイクがブロックタッチしているかチャレンジが行われたものの、タッチは認められず、24‐26で埼玉上尾がこのセットを先取した。 第2セットも埼玉上尾にリードを許して先に10点目を入れられた。中盤は壮絶なラリーに会場は大盛り上がりを見せ、終盤は一進一退の攻防となるも、23‐25で埼玉上尾が連取した。 第3セットはNECが佐藤のブロックなどが決まって7‐5とリードしたが、中盤以降はリードを許して20点目を入れられた。マッチポイントを握られ、最後はブロックアウトで22‐25で敗れた。 「この敗戦をポジティブにしっかり生かしていきたい」と話したアウトサイドヒッターの佐藤。チームの得点源となる22歳のエース候補はこの試合、10得点を挙げた。古賀が10シーズンつけていた背番号2をつけ「紗理那さんのプレーにすごく憧れましたし、そういう選手になりたいと思っていた。2番にふさわしい選手になりたいと思っています」と、今後へ向けて決意を述べた。 「長いリーグの中で、最後終わる頃にしっかり成長して2番にふさわしいプレーヤーになりたい」とし、自身の強みは「点数を取っていくという部分」だと述べ、「紗理那さんもバックアタックはすごく印象的だった。どこにいてもマークを外せないというか、相手に恐れられる選手になっていきたい。NECでも(日本)代表でも紗理那さんのようなプレーヤーを目指していきたい」と、日の丸への思いも口にした。 3266人の観客が集まったホームでの開幕戦は黒星スタートとなった。しかし、新リーグはまだ始まったばかり。前日の男子開幕戦に続き、多くのファンが観戦に訪れて大盛況だった。 「古賀紗理那」という大きな存在が現役を退いた今、佐藤のような若き新星が日本の女子バレー界を引っ張っていかなければならない。今後の活躍に大いに期待したい。 [文:別府勉]