<下野紘×佐藤拓也>「私の繭期」 鬱屈とした時期を経て 今は? アニメ「デリコズ・ナーサリー」対談
人気演劇「TRUMPシリーズ」の完全新作テレビアニメ「デリコズ・ナーサリー」が8月にTOKYO MXほかで放送をスタートした。「TRUMPシリーズ」は、劇作家の末満健一さんによるオリジナル演劇で、2009年に第1作「TRUMP」が上演され、吸血種と人間種が共生しながらも反目する社会で、伝説の吸血種“TRUMP”の不死伝説に翻弄(ほんろう)されていく人々の血と命を巡る1万年以上にも及ぶ物語が描かれてきた。「TRUMPシリーズ」では、吸血種の“繭期”(人間で言う思春期)が重要なキーワードの一つとなっている。「デリコズ・ナーサリー」でエンリケ・ロルカを演じる下野紘さん、ディーノ・クラシコを演じる佐藤拓也さんに「私の繭期」について語ってもらった。 【写真特集】話題作「デリコズ・ナーサリー」 人気急上昇中のエンリケとディーノ 美麗カットを一挙に
◇思春期の頃より歯止めが利かなかった20代
--ダリ・デリコ役の森田成一さん、ゲルハルト・フラ役の小西克幸さんにも「私の繭期」をテーマにお話を伺いましたが、森田さんは吹奏楽部に所属していた高校時代について語られ、小西さんは「今、繭期をこじらせている」とのことでした。下野さん、佐藤さんの繭期は?
佐藤さん 小西さんの「今も繭期」というお答えには、僕も同意してしまいます。それは、小西さんがそうだろうなという意味ではなくて、僕自身も「大人」と言われる年齢になってみて、自分が想像していた大人と比べてあまりにも成長していないという実感があって(笑い)。僕の場合は、10代の頃のほうが「早く大人になりたい」という気持ちが強かったかもしれません。生命体として大人になってしまった今の方が、退行とまでは言いませんが、自分に対しての“伸びしろ”というか、「もっと何かあるんじゃないの?」という思春期のような気持ちが強くなっているところはあるかもしれないですね。
下野さん 僕は思春期の頃より歯止めが利かないという意味で言うと、20代後半が繭期かもしれないです。収録が終わった後に飲みに行く機会が多かったのもあって、すごくお酒を飲んでいた時期があったんです。当時は「飲み方が汚い」と言われるほどで。