武居由樹が那須川天心に「早くやろうぜ」とアピールも「4団体統一を目指したほうがさらに上に行けるんじゃないか」と揺れる胸中を明かす
WBO世界バンタム級王者の武居由樹(大橋)が10月24日、実現が期待されている那須川天心(帝拳)との試合についての複雑な胸中を明かした。 武居はこの日、12月24日に2度目の防衛戦を行うことが発表された。対戦相手は後日発表で、WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパー・バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)vs サム・グッドマン(オーストラリア)のタイトル戦とのダブル世界タイトルマッチとなる。 武居は会見で那須川との試合について「自分自身はいつでもやりたいという気持ち。何かの記事で彼が“もう少し待っていてくれ”と言っていたんですが“早くやろうぜ”という感じですね」と語った。 しかしその後の囲み取材では「“早くやろうぜ”という気持ちもありつつ、この前、拓真さんが負けてしまってベルトが動いたので、いつまでも天心君を待っているより、自分も上を目指したほうが自分のためにもなるし、価値も上がるんじゃないかなとふと思ったり。まずは今回の防衛戦をクリアしないと何とも言えないんですけど」と揺れる胸中を明かした。 バンタム級はこれまで同門の井上拓真がWBA王者だったのだが、10月13日の試合で堤聖也に敗れ、王座陥落。これまで同門ということで統一については現実味の薄い話だったのだが、武居の中で微妙に意識の変化があったよう。
かといって今回の防衛戦をクリアし統一戦路線に舵を切るかと言われると「そこも何とも言えない。そういう気持ちもあるし、天心君を待つという気持ちもあるが、その辺は大橋会長と八重樫さん次第かなと思っている。自分としては半々ですかね。どっちにしても自分のためにはなりますが、統一を目指したほうがさらに上に行けるんじゃないかなと思ったりする。あとはタイミング」と語った。 また武居は王座を獲得する前はスーパー・バンタム級で戦っており、体重の問題もある。武居は「楽ではないですが、もう少しはできると思う」と語るが那須川サイドの出方次第では実現せずの可能性も。 那須川戦については大橋秀行会長も「やっぱり体重にも限界が来ちゃうんで、やるなら早くやったほうがいい。今、日本ボクシング界って全盛期。そういう中でこういうカードが決まっていくとまた一段上がっていく。相手があることですが、そういう道に進んでいければ」と早期の実現が望ましいという姿勢を見せた。 武居vs那須川戦は果たして実現するのか!? 互いの意欲やタイミングがずれたことでなかなか実現しなかった那須川と武尊の図式にも似た様相を呈してきたといえそうだ。