今、徐々に「8cm CD」が再注目! なぜ? そもそも生まれた経緯は? 専門DJが語る
聖飢魔IIでビースティ・ボーイズをカバー
では、普段、ディスク百合おんさんは8cmCDでDJをするとき、どんな機材を使っているのか。あっこゴリラが訊く。 ディスク百合おん:通常のCDJってスロット式で、車で聴くときみたいに横からスッと入れるタイプなのですが、8cmCDを入れると壊れちゃうんです。12cmCDとは大きさが違うから。なので、当時もあったと思うんですけど、8cmCDを12cmCDにするためのアダプターがありまして。当時は車で聴くときとかにこのアダプターをはめ込めばスロット式でも対応できます。当時カーショップとかで売られていたアダプターは200円から300円で売られていたんですけど、今は高騰して何千円とかで売っていたりします。ただ、今こういう8cmCDブームがあるので、タワレコとかディスクユニオンとかでは新品でもうちょっとしっかりしたタイプが販売されていて、それでDJをやっています。 番組後半にもディスク百合おんさんが8cmCDのレア音源を紹介。まずは聖飢魔IIの『FIGHT FOR YOUR RIGHT』をセレクトした。 ディスク百合おん:ビースティ・ボーイズのカバーが8cmCDで出ていまして、デーモン閣下がソロシングルで出している『LOVE ROMANCE』があるんですけど、そのカップリングがバンド・聖飢魔IIでビースティ・ボーイズの『FIGHT FOR YOUR RIGHT』をカバーしています。 あっこゴリラ:聖飢魔IIによるビースティ・ボーイズのカバーって言うだけで、お腹いっぱいだよね。ヤバすぎ。 ディスク百合おん:めちゃくちゃ再現度が高くて、ちゃんと聖飢魔IIの色も出ている、流石な1曲です。 続いて、ヒップホップユニット・BRAND NEW MONKEYSの『WILD CHILD』を紹介した。 ディスク百合おん:ラジオパーソナリティーとしても有名な井手コウジさんがやっていたユニットの曲で。今聴くと逆に新鮮だなって。ラップのところで岡村靖幸さんの『どぉなっちゃってんだよ』の歌詞を引用したりとかして。当時だとちょっと早すぎたというか、そういうところもあったんですけど、今あらためて聴くと歌詞も相まってグッときます。 最後にディスク百合おんさんはKey of Lifeの『ASAYAKEの中で(After Summer Mix)』を紹介した。 ディスク百合おん:フュージョンバンドのカシオペアに『Asayake』って曲があって、そのギターをサンプリングしたヒップホップラップトラックです。 あっこゴリラ:めちゃくちゃいいし、逆にすごく今っぽい。日本のシティポップが好きな海外の方も好きそうな曲ですよ。 ディスク百合おん:Key of Lifeがサンプリングを当時けっこう早くからやっていて、今再評価されていたりして、男のラップの方が先ほど登場したEAST ENDのGAKU-MCさんですね。 あっこゴリラ:たくさん(8cmCDの曲を聴けて)楽しいですね。この時間をずっと過ごしたい(笑)。今は「最近何聴いてる?」って友だち同士で聴かせ合うとかやっているけど、サブスクのプレイリストで見せ合ってとかだけど、8cmCDでこうやって聴くのは、より1曲に対する向き合い方が違ってきますよね。歌詞カードとか見ながらいろんな文脈を感じながら聴いて。楽しいですよね。 音楽を愛する全ての人と作り上げる(超)進化型音楽番組『SONAR MUSIC』の放送は毎週月曜日から木曜日の22時から。