80代も村公式アプリ活用 スマホ教室で操作の腕磨く 奈良
65歳以上の高齢者が過半を占める人口約3000人の奈良県山添村で、村公式スマートフォンアプリ「めぇめぇ」が住民に人気だ。2023年4月の運用開始以降、登録者数は順調に増え、11日時点で約1000人に達した。村民の3人に1人が使っていることになり、80代の人も少なくない。イベントや防災関連など有益な情報を幅広く発信するとともに、村が積極的にスマホ教室を開いていることも利用の底上げに一役買っている。【山口起儀】 アプリのトップ画面は地元の人気観光施設「めえめえ牧場」にちなんだかわいらしいヒツジのイラスト。基本メニューは防災マップ、医療や年金などの各種オンライン申請、災害用伝言板や防犯情報、イベントカレンダーなど住民と関わりが深い8項目で、村のホームページなどにリンクされている。台風や大雪といった気候にまつわる警報・注意報の情報なども随時発信している。 便利なスマホの使用をシニア層に促そうと、村は22年秋からスマホ教室を開催。24年は10回前後の計画で、各公民館などで実施している。 村総合政策課によると毎回10人程度が参加するなど好評で、最近では88歳の人も参加。「(無料通信アプリの)LINEが使えるようになってスマホが楽しくなった」と話すなど、操作の腕を磨く高齢者も多くみられる。野村栄作村長は「これからは高齢者でもスマホが必要になる時代。村の生活が楽しめるようデジタル化を進めたい」と話している。