【朝日杯FS】「前走マイル以外の重賞組」は苦戦傾向 データで導く「過信禁物の注目馬」
前走重賞組はマイル戦か否かで明暗
前走で重賞レースを使っていた馬は比較的レベルが高く、当レースにおいても例年注目を集める存在だ。だがこの前走重賞組について、その距離ごとに成績を分類すると明暗がハッキリと分かれる。 1600mの重賞から転戦してきた馬は、【4-6-4-25】勝率10.3%、連対率25.6%、複勝率35.9%と素晴らしい成績を残している。しかし1400m以下の距離延長組は【0-2-2-24】連対率7.1%、複勝率14.3%と振るっておらず、1800m以上の距離短縮組も【0-1-0-10】連対率、複勝率9.1%と苦戦している。 2歳マイル王者を決める当レースへと直結するのは、同じマイル重賞だということがデータから判断できる。前走重賞組で距離延長、距離短縮となる馬は、それぞれ軽視して問題ないだろう。
データで導く「過信禁物の注目馬」
ここまでに紹介したデータをまとめると、当レースにおける不安要素は以下の通りである。 ・前走上がり3位以下 ・前走4番人気以下 ・前走が1600m以外の重賞 これらを踏まえて、今回はシュトラウスを「過信禁物の注目馬」として挙げる。 前走の東京スポーツ杯2歳Sは勝利こそしたが、当馬も含めて馬券に絡んだ3頭はいずれも先団でレースを進めていた。馬場や展開に恵まれたことは否めず、前走結果のみで高い能力を有しているとは言い切れない。 これまでに33秒台の上がりタイムをマークしたことが一度もなく、父モーリスという血統背景からも瞬発力勝負への対応には疑問符がつく。加えて気性面にも課題を抱えており、初の多頭数、鞍上乗り替わりとなる点も気がかりだ。 今回紹介した3つの不安データにも該当しているだけに、馬券の中心には据えられない。 《ライタープロフィール》 藤川祐輔 98年生まれ、新進気鋭の若手ライター。競馬好きの父の影響を受け、幼いころから某有名血統予想家の本を読んで育った。以前は別媒体での執筆を行っていたが、よりデータを生かした記事を書きたいと考えSPAIA競馬への寄稿をスタート。いつの日か馬を買うのが夢。
藤川祐輔