【独自】「滑舌悪いから歌え。歌詞を間違えたら罰金」男性役員から10年以上続いた過酷なパワハラの実態『暴言』『罰金制度』『使い走り』...「無かったことにはできない」廣岡揮八郎の三田屋の元従業員が提訴へ
“1点”につき1000円を徴収「滑舌が悪いから歌を歌え。歌詞を間違えたら1点」
(Aさん)「ポイントというふうにミスを加算していって、結果的に罰金。お金を払うから、自分が痛い目を見るから、同じミスはしないだろうという一環だと思うんですけれども、それに味をしめて、事細かくミスにつけ込んで…」 Aさんの説明によると、2015年ごろから男性役員はAさんが「仕事でミスをした」と判定すると、「点数」をつけていたという。そして1点を1000円に換算し、Aさんから徴収。多い日には8000円にも上ったと話す。中には、こんな理由でも… (Aさん)「滑舌が悪いから1時間ごとに(男性役員から)インカムで『歌を歌え』とか。歌詞を間違えたら1点とか、ちょっと言葉に詰まったら1点とか。業務報告が1分遅れたら1点とか」 別の元従業員はAさんが男性役員から罰金を徴収されているところを目撃したと証言する。 (元従業員)「1点いくらみたいなことだと思うんですけれども、その合計額を翌日持ってくるという形だったと思います。(罰金を)渡しているところも見ています、実際。(Q男性役員は受け取るときどんな様子?)普通に受け取るという感じ。当たり前のように受け取っているのかなと」 男性役員がつけていたというAさんの「罰金一覧表」を、会社関係者から独自に入手した。日付けの横に記されているのがその日、新たに追加された罰金の額。例えば、2015年12月13日には罰金5000円が追加されていて、右側の欄には累計額として4万2000円と記されている。 加えて2016年からは毎月の給与から4万円も徴収されることに。
早朝に「パン」や「コーヒー牛乳」の買い物を指示
さらにAさんはこの罰金を理由に自腹で使い走りをさせられていたという。Aさんの通信アプリの履歴には、役員から送られてきた買い物の指示が残されていた。 2021年10月15日午前6時34分には… 【Aさんの通信アプリの履歴より】 「今日もパン2つお願いします」「バナナ牛乳はいりません」 また、2021年11月17日午前4時58分には… 【Aさんの通信アプリの履歴より】 「サンドウィッチと肉まん、あんまん、各1とコーヒー牛乳をお願いします」 (Aさん)「普通は『無理』って言いますけれども、被害がこれ以上大きくなるよりは、これくらいの被害で成り立つなら従っておこうという思いですよね」 罰金の総額は約8年で500万円以上に上ったといい、Aさんは生活に困窮。一時、270万円も借金をすることになり、今年5月、退職を決意した。