節約のため、「3食カップ麺生活」をしています。自炊する場合と比べ、月の食費はどれだけ浮くでしょうか?また、スープは飲み切ってもよいですか?
「家計調査 / 家計収支編 単身世帯 詳細結果表」を元に筆者が作成 表2 勤労者世帯
「家計調査 / 家計収支編 単身世帯 詳細結果表」を元に筆者が作成 1ヶ月の平均的な食費は、およそ3万8000~4万8000円ほどであるとわかります。こちらの家計調査には外食費も含まれているため、すべて自炊した場合はより費用を抑えられるでしょう。また自炊ならば、栄養バランスを考えて献立を自由に決められるため、健康面でも大きなメリットがあるといえます。
カップ麺だけでは栄養が偏る可能性がある
食事をカップ麺だけでまかなった場合には、栄養が偏って体調面に支障をきたすおそれがありますので、デメリットについて解説します。 ■スープを飲むと塩分が多くなる カップ麺を食べて、スープまですべて飲み干してしまうと、塩分の摂りすぎが心配されます。例えば、日清カップヌードルの食塩相当量は4.9gです。そのうち、麺・かやくに含まれる食塩が2.4g、スープに含まれる食塩が2.5gです。 日本人の食事摂取基準(2020年版)では、食塩相当量の目標量を成人1人1日あたり男性であれば7.5g未満、女性であれば6.5g未満と定めています。 そのため、カップヌードルを1日3回食べてスープまで飲み干してしまうと、1日あたり14.7gの食塩を摂取することとなり、目標量を大きく上回ってしまいます。食塩相当量を考慮してカップ麺を食べる場合、1日1個程度に抑えてスープを飲み干すのは控えたほうがよいでしょう。 ■ビタミンやミネラルが不足しやすい カップ麺には炭水化物が多く含まれていますが、肉類や野菜、海藻などの食品があまり入っていません。そのため、ビタミンやミネラルの不足が起こりやすいと考えられるでしょう。またたんぱく質も不足しやすくなるため、栄養が偏って体調面で支障をきたしてしまうおそれがあります。
カップ麺だけであれば食費は安いが栄養が偏る
カップ麺だけを毎日食べると、食費は費用を抑えられると考えられます。しかし、現実的に1食1個のカップ麺では足りないケースや栄養面の偏りなどが懸念されます。カップ麺を食べるのであれば、食塩相当量に配慮して1日1個にするとともに、野菜やたんぱく質を別の食材で補う必要があるでしょう。 出典 e-Stat 政府統計の総合窓口 家計調査 家計収支編 単身世帯 1世帯当たり1か月間の収入と支出 e-ヘルスネット(厚生労働省) ナトリウム 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部