GCでもCCでもない「リゾート」だから開けた新境地 ~太平洋クラブ軽井沢リゾート
“第一リニューアル”と名付けたプロジェクトは、クラブハウス横に併設された宿泊ホテル「Villa The Club(ヴィラ・ザ・クラブ)軽井沢」のラウンジ造りから始まった。ゴルフ写真家・宮本卓氏の写真が展示され、ゴルフの歴史が記された書籍を棚に並べた。部屋もリニューアルされ、自慢のスイートルームは2000万円の改築費をかけた2部屋を用意。床にはいつでもパット練習ができるカップが設置された。
“第二リニューアル”として、昨年にアゼリアと呼ばれる別棟に、焼き肉とカラオケを楽しめ、マリガンルームと呼ぶワインセラーを置いた部屋をリニューアル。レストラン「セレナーデ」、日本料理「辛夷(Kobushi)」、焼肉&ワインの「六里ヶ原(ろくりがはら)」の3つのダイニングから選べ、ゴルフだけでは飽き足らない宿泊者の食欲を満たす環境が整った。
「宿泊のお客様には全てコース料理を提供しています。単品メニューも置いていますが、焼肉も全てセットで提供し、コースとして確立したメニューとなっています。洋食もシンプルなフレンチではなく、従業員の中では“イタリアンフレンチ”と呼んでいる洗練させた独自メニューを提供しています」。軽井沢の高原野菜や群馬県産のブランド肉、赤城山麓牛、榛名豚のほか、魚は三河湾に浮かぶ日間賀島(ひまかじま)からその日に獲れたものを直送。夏の暑い時季には旬の平貝(たいらがい)が好評だったという。
利用者の女性比率はなんと3割 ラグジュアリーな空間づくり
リニューアルしたホテルも別棟も、真新しい外装というよりは趣のある建物はそのままに、内装のみをリノベーションした構造。ただ、趣があるからといって、老舗ゴルフコース特有の重厚な雰囲気ではない。ラグジュアリーな部分は女性客を魅了する細工が施されている。「同コースの女性比率は、シーズンを通して30%を超えています。年間約5万4000名様を呼びつつの数字なので、同社グループの中でも希少な存在です」と胸を張る。
「クラブハウス内の浴室パウダールームには、“女優ミラー”と呼ばれるLEDライト照明付きの鏡台を設けています。アメニティは、国内ジュエリーブランドのミキモトさんでそろえ、昨年のホテルのリニューアルにはレディス専用ルームを2部屋新設しました。シャワーヘッドは美容ブランドのReFa(リファ)さんの機器でそろえています」。きめ細かな配慮と行き届いたサービスは、3割超えという数字も納得の設備といえる。