モデル佐藤弥生さん(46) “ステージゼロ”の乳がんでの乳房全摘「情報がなく悩んだからこそ経験を伝えたい」|STORY
突然の「乳がん」宣告から、僅か2週間後に乳房の全摘出手術をした佐藤弥生さん。乳がんは100人いたら100通りの性格があるという病気です。人の事例に左右されてはいけないと言われても、何かに縋りたいのが本心。手術を経て自身のブログやインスタで乳がんについて発信すると決めた理由は何だったのでしょうか。当時の心境をについて語っていただきました。
■PROFILE 佐藤弥生さん 1978年生まれ。10代からモデル活動をスタート。数々の雑誌に出演し、VERYの「エレカ様」で注目を浴びる。栄養士の資格を持ち、料理やお菓子作りが得意。現在はモデル業と、コアコンディショニングや瞑想の講座やトレーナーとして活躍し、総合的に美と健康のトータルサポートを行う。
術後は傷跡を見るのが怖くてお風呂に入れませんでした
ーー手術を経て、入院中の様子について教えてください。 手術後は暇になるので本など用意してたのですが、何もする気が起きなくて……。手術の翌日「お風呂に入っていいよ」って言われたのですが、傷跡を見るのが怖くて断ってしまいました。術後3日目くらい経つとにさすがに「そろそろお風呂に入ろうね」と言われて入りましたが、お風呂場で傷跡を見たときはやはりショックで落ち込みましたね。私の場合はがんが乳房が左胸の2時~7時くらいのところに広がっており、乳房の下を切ったので幸いにも乳輪と乳頭を残すことができました。摘出してもいいし、残してもいいと選べたのですが、「残す残さないの決断は当日の朝までに決めれば良いよ」とお医者さんに言われてギリギリまで悩みましたが、残すことにしました。とは言え全摘は胸の膨らみが全くなくなるのでしばらく落ち込みました。 ーー2021年といえばコロナ禍だったと思いますが。 そうです。5日間くらいの入院でしたが人の出入りもないし、やることもないので少し早く退院させてもらいました。前開きの服を入院前に準備していましたが、手術後は全摘した側の左手が上がらないから着替えもできないし下着もつけられない状態で。3週間後の健診で「もっと頑張りなさい」って言われてしまって(笑)、ストレッチや整体にも通い、2ヶ月くらいでようやく手が上がるようになったんです。