金7、銀5、銅4!スペイン・マドリードで日本選手団が躍動!大谷美咲は日本人初のウェルネス女王に=10.10~13 IFBBアーノルドクラシックヨーロッパ結果
10月10日~13日(現地時間)、スペイン・マドリードで『IFBBアーノルドクラシックヨーロッパ』が開催された。日本代表として18名の選手が派遣され、各国の代表選手たちと肉体美を競いあった。今大会、日本選手団は金メダル7個、銀メダル5個、銅メダル4個の計16個のメダルを獲得した(オーバーオール金メダル1個含む)。そんな日本代表が躍動した今大会で、特に活躍した選手たちを紹介していく。 【写真】優勝した日本人選手6名のステージ写真
クラシックボディビルの175㎝以下級で優勝したのは横關裕二選手。横關選手は昨年と今年の『JBBF日本クラシックフィジーク選手権』175㎝以下級で2位につけている実力派であり、今大会では2位に9ポイント差をつける完勝。自身初となる国際大会の舞台で初優勝に輝いた。 メンズフィジークより一回り大きな体型が求められるマスキュラーフィジークでは井上太平選手が国際大会初出場、初優勝を飾った。井上選手は今年7月の『JBBF SPORTEC CUP』の同カテゴリーで優勝しており、インタビューでは「マスキュラーフィジークの“顔”になりたい」と語っていた。メンズフィジークで言えば伊吹主税選手、ビキニフィットネスで言えば安井友梨選手のような絶対的な存在がまだ不在のマスキュラーフィジーク。今回の優勝で、その座に一歩近づいたか。 ビキニマスターズ45歳以上級では、日本人3人が表彰台を独占した。過去に『IFBB世界マスターズ選手権』で2度も3位に輝いた実績を持つ長瀬陽子選手が頂点に立つ。2位には畠山恵子選手、3位には藤井裕子選手が入った。アーノルドクラシックのビキニ競技で日本人が優勝することは史上初の快挙であり、悲願を達成した長瀬選手は表彰台で大粒の涙を流した。 メンズフィジークマスターズ50歳以上級では上中一司選手が戴冠。上中選手は2018年、2019年に『IFBB世界マスターズ選手権』のメンズフィジーク50歳以上級で連覇した経験を持つベテランであり、今大会は惜しくもオーバーオール優勝こそ逃したものの、階級別では2位に7ポイント差をつけ金メダルを手にした。 メンズフィジーク一般の182㎝以下級では津森一誠選手が優勝。昨年の『JBBFオールジャパン選手権』では2位を獲得したものの、今年の同大会では5位となり、このアーノルドクラシック前には自身のInstagramで「オールジャパンで過去最低な成績で今年のアーノルドに出ていいのか。代表ジャージに袖を通していいのか。辞退も本気で考えました」と日本代表入りへの思いを綴っていたが、迷いを吹き飛ばし、初の国際大会の舞台で優勝をもぎ獲った。この経験は津森選手の今後の競技生活に好影響を与えることは間違いない。 最後に紹介するのは、国際大会で日本人初のウェルネスカテゴリーに出場した大谷美咲選手。今年7月の『JBBF SPORTEC CUP』でウェルネスデビューを果たし、そのまま負けなしで今大会に挑戦した。結果、一般158㎝以下級と各階級優勝者で争うオーバーオールで見事優勝に輝き、今年から国内でもスタートしたウェルネスのJBBF初代女王が国際大会も制した。大谷選手は、日本におけるウェルネスの「象徴」であり、「基準」となることを我々に確信させるような華々しい結果を残したといえる。次戦は12月に東京・有明コロシアムで行われる『IFBB世界女子選手権』。ウェルネスデビューの今年、一気に世界選手権優勝まで駆け上がるのか。その姿が簡単に想像できてしまうほど、大谷美咲選手の“天井”は見える気配もない。