エリザベス女王、73年連れ添ったフィリップ殿下の最期に間に合わなかった
イギリス君主として最長の在位を誇ったエリザベス女王。2021年に亡くなった夫フィリップ殿下とは、73年も連れ添ったが、最期に立ち会うことは叶わなかったようだ。最新の伝記で明かされた。 【写真】英エリザベス女王&フィリップ殿下、思い出アルバム Peopleによると、フィリップ殿下が2021年4月9日朝に亡くなった際、女王は彼の枕元に立ち会ったとされていたが、「実際は、女王がその場にいたとは信じない」と、王室伝記作家のジャイルズ・ブランドレスが新著『Elizabeth:An Intimate Portrait(原題)』で綴っているそうだ。 「フィリップ殿下はウィンザー城の彼の控室に設えられた医療用ベッドで過ごしていた。その朝、彼は看護師の助けを借りてトイレに行った」。トイレから戻る際、殿下は少しめまいがすると言い、ベッドに戻るために手助けを求めたという。 「看護師は殿下の従者と女王の従者ポール・ウィブルウを呼び、助けを求めた…しかし、女王に伝わる前に、殿下は亡くなった。女王はまだ起きておらず、医師が来て殿下の死亡を確認してから、女王は呼ばれた」と書かれているようだ。 エリザベス女王(当時は王女)とフィリップ殿下は1934年に、ギリシャ王の孫で殿下のいとこにあたるマリナ王女とケント公爵ジョージ王子の結婚式で出会い、1939年、エリザベス女王が13歳のときに、両親や妹マーガレット王女と一緒にダートマス海軍兵学校を訪問した際に再会。その後ロマンスに発展し、1年間の交際を経て、1947年11月20日にウェストミンスター寺院で挙式した。 女王は結婚50周年を迎えた1997年、珍しく夫について公式の場で言及。「彼は称賛を安易に受け取らない人ですが、彼はシンプルに私の強さの源で、長い間そうでした。…そして私は、彼が主張するよりもずっと深く、彼に恩を感じています」と述べていた。 葬儀は2021年4月17日、ウィンザー城のセントジョージ礼拝堂で執り行われたが、コロナ禍であったため、家族と親しい友人のみが参列。ソーシャルディスタンスを取るために、一人ぽつんと座った女王の姿は、世間の涙を誘った。女王はその後、2022年9月に死去。ジョージ6世記念礼拝堂に、殿下と並んで埋葬されているそうだ。