【NBA】古巣対決を笑顔で楽しんだカール・アンソニー・タウンズ「自分の感情が試合を支配してしまうのは嫌だった」
32得点20リバウンド6アシストの活躍でウルブズに大勝
カール・アンソニー・タウンズは初めてティンバーウルブズを対戦相手としてプレーした。 ニックスの一員としてミネアポリスに到着して、チームが宿泊するホテルに入ったが、すぐに自宅に帰って一夜を過ごし、過去9シーズンのホームゲームでそうしてきたようにターゲット・センターへと向かった。 それでもウルブズのロッカールームはもはや彼の居場所ではなく、いつもとは反対側の入り口からコートに入る。ウォーミングアップのためにタウンズが出て来たのは試合開始のずっと前で、まだ観客は少なかったが、タウンズに会うために早くから来た人たちだった。タウンズはファンと接するのが好きで、それはこの日も変わらなかった。楽しそうな笑顔で人々と挨拶をかわし、写真を撮り、サインをした。 感情は様々あったはずだが、トレードからの2カ月半で気持ちの整理はついた。人々との挨拶も済んだ。こうしてウルブズvsニックスの試合が始まった時には、タウンズはただ古巣帰還を楽しむことができた。試合前の選手紹介と試合中に彼のトリビュート映像が流されても、そこには涙ではなく笑顔があった。 試合後のコートインタビューでタウンズは「自分の感情が試合を支配してしまうのは嫌だった。自分のためにプレーするんじゃない。チームの勝利のためにプレーするんだ」と語った。 彼にとって特別な試合だったのは間違いないが、個人的な感情に影響されることはなかった。彼とのトレードでウルブズに来たジュリアス・ランドルとドンテ・ディビンチェンゾは、いまだ自分の境遇に戸惑い、怒りすら感じているようだが、タウンズはただただ自分のことを愛してくれた人たちの前で再びバスケをするのを楽しんでいた。 「僕と家族にとってここは特別な場所だ。みんな他の試合と変わらないように見せようとしていたけど、そんなはずがない。僕には分かっていたよ」 タウンズは絶好調だった。もともとプレッシャーに強い選手ではないが、自分のリズムをつかめばどこまでも乗っていけるタイプである。第1クォーターこそ試合は膠着したが、その後はタウンズの働きでニックスの一方的な展開となり、133-107でニックスが勝利した。 タウンズは38分のプレーで32得点20リバウンド6アシストを記録。古巣との対戦で気合いが入ったのだろうが「心の中に秘めておくものだと思うから、それは言わない。だけど、今日こういう活躍ができて良かった」とタウンズは言った。 「僕はここを『我が家』と呼んだ。その気持ちは今も変わってはいないよ。だからまた我が家に戻って来て、自分の家のベッドで眠るのは素晴らしい気分だったな」