フォーミュラEに君が代が流れる。ニッサンがシーズン10最終戦で優勝「とても誇りに思う」とローランド
7月20~21日にイギリス・ロンドンで開催された2023/2024年ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン10の最終戦ロンドンE-Prixで、ニッサン・フォーミュラEチームのオリバー・ローランドが優勝を飾り、表彰台でローランドのイギリス国歌とともにチームの国籍である日本国歌の君が代が流れた。レース後には、日産自動車がチームメンバーのコメントを発表している。 【写真】2024フォーミュラEロンドンE-Prix オリバー・ローランド&サッシャ・フェネストラズ(ニッサン・フォーミュラEチーム) 20日の第15戦ではアクシデントやペナルティの影響でポイント獲得を逃がしたニッサン・フォーミュラEチーム。翌21日のシーズン最終戦となる第16戦で立て直し、ローランドは9番手スタートから混沌を極めるレース展開のなかで4番手に浮上すると、終盤にはトップ勢がアタックモードの起動タイミングに苦戦している間にチャンスをつかんで首位に立ち、今季2勝目を記録した。 「今シーズンを完璧なかたちで締めくくることができた。最終戦で勝つことは予想していなかったけど、素晴らしいスタートを切って順位を4番手に上げた後、先頭争いに積極的に加わらずに、チャンスをうかがっていたんだ」と、ローランドは喜びと勝因を語る。 「最終的にうまくチャンスを活かしてレースに勝つことができた。今シーズンの成果をとても誇りに思うよ。チームとして成長することを目指し、実際に多くのことを達成したからね。僕たちは一貫して競争力があることを証明し、来季のための素晴らしい基盤を築いた。クルー全員に感謝して、次のシーズンを楽しみにしているよ」 一方、激しい中盤戦を戦い15位でシーズン最終戦を終えたサッシャ・フェネストラズは「簡単なシーズンではなかったけど、多くのことを学んだから、将来の糧になるだろうね」と述べた。 「土曜日のレースでは本当に強いペースを見せたけど、残念ながらインシデントがあって、5秒のペナルティを受けてトップ10から脱落てしまった。ポイント圏内でフィニッシュできる走りだったから残念だったよ。日曜日のレースも難しく、厳しい中盤戦で順位を上げることはできなかった。チームの今シーズンのすべての努力に感謝したい。来季のレースで自分の力を発揮することを楽しみにしている」 この最終大会の結果により、ニッサン・フォーミュラEチームは182ポイントを獲得しチームランキング4位となった。また、ローランドはドライバーズランキングでも4位を獲得、フェネストラズは17位に入った。さらにニッサンは、マニュファクチャラートロフィーで3位に輝いている。 ニッサン・フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼ニッサン・フォーミュラEチームのマネージングダイレクターであるトマソ・ヴォルペは、シーズン最終戦を終え、以下のようにコメントした。 「今シーズンを素晴らしい結果で締めくくることができた。土曜日は両ドライバーがインシデントに巻き込まれ、ペナルティを受け悔しいレースとなったが、日曜日に組み立てなおした戦略が完璧にはまり、ローランドは4番手まで順位を上げた。その後、インシデントと先頭集団がアタックモードの起動に手間取る隙をつき、首位を勝ち取った。ローランドはつねに冷静にレースを走り、本当に素晴らしいフィナーレとなったね!」 「サッシャも素晴らしい走りを見せ、ライバルとの戦いに競り勝って順位を守った。チームランキングで4位、マニュファクチャラーランキングで3位に入ることは本当に素晴らしいことで、私たちのパフォーマンスを誇らしく思う」 「また、この勝利に日産自動車の内田誠CEOが立ち会うという幸運にも恵まれた。この結果はシーズンオフに向けて私たちの活力になる。来季は、両ランキングでチャンピオンシップを目指していく」 [オートスポーツweb 2024年07月22日]