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瀬戸内海の離島にある温泉宿が、“ホテル業界のアカデミー賞”で世界最高位となった。 その快挙達成には、素材へのこだわり、地元出身が9割を占めるというスタッフのおもてなしにあった。 【画像】“ホテル界のアカデミー賞”の世界最高位など3部門受賞したホテル「江田島荘」

広島・江田島市の江田島荘が「高級温泉宿部門」世界最高位など3部門受賞

10月にインドネシアのバリ島で行われた授賞式。 国際的に名誉ある「ワールド・ラグジュアリー・ホテル・アワード」で、「高級温泉宿部門」の世界最高位など3部門を受賞したのは、広島・江田島市の「江田島荘」だ。 世界最高位の受賞は、日本初の快挙となった。 航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんは、「『ワールド・ラグジュアリー・ホテル・アワード』というのは、“ホテル業界のアカデミー賞”といわれていまして、一般の人も含めた投票によって受賞施設というのが決定される。これはもう歴史的な快挙といっても過言ではないと思います」と話す。 江田島荘は、2021年にオープンした。 すべての客室から瀬戸内海を一望することができ、特に自慢の温泉では、源泉かけ流しの「ぬる湯」に「露天風呂」、「足湯」とさまざまに楽しむことができる。

島の素材と地元出身のスタッフのおもてなしにこだわり

江田島荘が特にこだわっているのが、島の素材だ。 地元の漁師や農家から新鮮な食材を直接仕入れることはもちろんのこと、ラウンジの壁と客室のヘッドボードには、江田島で織られた高級壁紙を使用している。 さらに、江田島荘の阿部直樹総支配人は「特にやはりこだわりを持ってお客様に自慢できるのは、私たちのお客様をおもてなしする、そのサービスのスタッフでございまして、私ども今いるスタッフの9割は、江田島市民で構成をしております」と、おもてなしの根幹となるホテルスタッフも9割が江田島市民だと説明する。 江田島荘・阿部直樹総支配人: 開業した当初は、宿泊の経験があるスタッフがわずか3人でしたけれども、江田島を愛するスタッフがおもてなしをしてきたというところが評価されての今回の受賞かと思っている次第でございます。 2023年5月のG7（主要7カ国）サミットの際には、ドイツ首相の随行団が江田島荘に宿泊し、それまで1％未満と、ほぼなかった外国人観光客の宿泊が2024年春以降、全体の1割以上に増加した。 江田島荘・阿部直樹総支配人: 一番ドイツからいらっしゃるお客様が多いです。そのインバウンドの中でも約半分の方は、ドイツからいらっしゃっているお客様でございます。 日本に数多くの温泉宿がある中、なぜ江田島荘が選ばれたのだろうか。 航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんは「今のトレンドとしては“スモールラグジュアリー”という、そういった言葉があります。客室数がそれほど多くない、今回の（江田島荘）でいうと32室という中で、この30室前後ぐらいの規模感でラグジュアリー、スモールコンパクト”でありながらも景色が素晴らしくて、温泉があって総合的な部分での今回の受賞につながったかなと思います」と分析する。 （「イット!」12月9日放送より）