カープを率いる新選手会長・堂林翔太。野球人生で初めて担う『リーダー』への思い
◆理想とするリーダー像は、現監督のあの選手 ─実戦に入ったなかで、キャンプとは違った動きはあったのでしょうか? 「みんな競争の中で必死で過ごしていますが、何かあれば、当然若い選手からの話は聞いています。もちろん自分自身のこともやらなければならないので、そこは両立させながらですね」 ─選手会長と聞けば、リーダーと連想する人も多いと思います。堂林選手自身、プロ野球におけるリーダーとはどのようなイメージを持たれていましたか? 「リーダー。そうですね、直近のリーダーというイメージで言うとやっぱり現役時代の新井(貴浩)監督の姿ですね。2015年にカープに戻ってこられてから引退されるまでの4年間、一緒にプレーをさせていただきました。当時の新井さんは選手会長という立場ではありませんでしたが、チーム最年長であり、プレーはもちろん言葉でもチームを引っ張っていくあの姿というのは、僕らも『やらなければいけない』という気持ちにさせてもらいましたから」 ─新井監督の現役時代は、堂林選手の中で強烈なインパクトのあるリーダー像だったのですね。 「もちろん僕が新井監督のようになれるとは思ってはいませんが、姿で引っ張っていきたいと思っています。ですが、自分自身がつまらないプレーをしてしまったことがありました。やはり、僕がそういう姿を見せてしまう、というのは選手会長である前に、選手としてのあるべき姿ではないと思っています。監督からも直接言葉をいただきましたし、非常に反省をしています」 ─選手会長に就任する前よりも、1つのプレーに対しての意識に変化があるということでしょうか。 「最初からそのようなミスがないことが一番ですが、実際にそういうミスを犯してしまったことで、より1つのプレーに対する重みを感じましたし、こんなリーダーだと優勝できない、と自分に言い聞かせながら過ごしています」
広島アスリートマガジン編集部