客席が見えないほどの涙に、有名な「ミソラ事件」も…『紅白』を花道に「引退・休業した歌手たち」とは
チェッカーズ「北島さんの代わりにトリをつとめたいなと思います」
解散を控える形のステージとしては、平成8(’96)年の米米CLUB、翌9(’97)年のX JAPAN、さらに平成11(’99)年のSPEED、平成24(’12)年のFUNKY MONKEY BABYなどがいるが、やはりここは平成4(’92)年のチェッカーズの思い出を。 この日で解散を声明していたチェッカーズは、出場メンバー発表当日が解散全国ツアーの初日だった。舞台上で藤井フミヤは「紅白で燃えつきるまでよろしく!」とファンに報告、さらに「北島さんの代わりにトリをつとめたいなと思います」と宣言したのだ。 最後の舞台はデビュー曲『ギザギザハートの子守唄』に始まった。会場内ではファンが一緒に歌い出す。続いて初ヒット曲にして『紅白』初出場曲『涙のリクエスト』、そして『星屑のステージ』に『I LOVE YOU SAYONARA』、さらに最後のシングル『Present for You』とボルテージを上げながらのメドレー歌唱が続いたのだ。メドレーという異例待遇もあって、結局トリは予定どおり(?)に北島三郎『帰ろかな』。そのフミヤも今年『紅白』に帰ってきた。 文:合田道人 1979年、高校在学中に渡辺プロダクションから、シンガー・ソング・ライターとしてデビュー。その後、音楽番組の構成演出、司会、CD監修解説に加え、新聞、雑誌での執筆、作詩作曲、ラジオDJなど多方面で異才を発揮する。著書に『童謡の謎』『神社の謎』『昭和歌謡の謎』(祥伝社) 『怪物番組紅白歌合戦の真実』(幻冬舎)などがあり、現在『歳時記を歌った童謡の謎』(笠間書院)もヒット中。理事長を務める日本歌手協会の番組『新春12時間歌謡祭』が1月2日昼12時から24時までBSテレ東で放送される。
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