太陽系外惑星WASP-49 Abに衛星が存在する可能性 イオのような火山活動が起きている?
約8時間周期でWASP-49 Abを衛星が公転しているかも?
研究チームがコンピューターモデルを使用して分析したところ、約8時間周期でWASP-49 Abを公転する衛星が存在すると仮定すれば、観測されたナトリウムの雲の特徴を説明できることが示されました。 言い換えれば、ナトリウムの雲を通じて間接的に太陽系外衛星の存在が捉えられたかもしれないのです。ただし、ナトリウムの雲の軌道や形、挙動を確認するにはさらなる研究が必要であり、本当にWASP-49 Abの衛星が存在するのかどうかはまだわかりません。 仮にWASP-49 Abの衛星が存在する場合、劇的な最期を迎える可能性があるようです。イオでは木星や他の衛星との相互作用による潮汐加熱(※2)が熱源となって火山活動が起きています。もしもWASP-49 Abの衛星が地球程度のサイズだった場合、火山活動による急速な質量の損失と潮汐力によって、最終的に崩壊してしまうと研究チームは推定しています。 ※2…別の天体の重力がもたらす潮汐力によって天体が変形し、内部が加熱される現象。 研究に参加したJPLのRosaly Lopesさんは「太陽系外衛星の発見はとても異例なことですが、私たちはイオのおかげで火山活動が起こる衛星が存在することを知っています」とコメントしています。WASP-49 Abに衛星があるのか否か、今後の研究成果に注目です! Source NASA - Does Distant Planet Host Volcanic Moon Like Jupiter’s Io? Oza et al. - Redshifted Sodium Transient near Exoplanet Transit (The Astrophysical Journal Letters)
文/ソラノサキ 編集/sorae編集部