【カペラS/トレセン情報】堅実派チカッパは動き上々も中竹和也調教師に〝悩みの種〟 「状態はすごくいいんだけど…」
[GⅢカペラステークス=2024年12月8日(日曜)3歳上、中山競馬場・ダート1200メートル] ダート1200~1400メートルでは10戦オール連対と抜群の成績を誇るチカッパ(牡3・中竹)。前走のJpnⅠ・JBCスプリントでは直線で内に進路を取り、勝ち馬との接触がありながらも2着に奮闘した。中竹調教師も「前走は3歳で力を見せてくれたね」と敗北に悲観の色はない。 4日に行われた最終追い切りでは、栗東坂路をパワフルな動きで駆け上がって4ハロン52・2ー13・2秒をマーク。同師は「前半折り合いがついて、大人になってきました」と成長ぶりを評価した。 中間は馬の後ろで我慢させる調教をしているが、前走時はひっかかって抑えが利かなかったという。調教にまたがる植野助手は「今回は2回くらいそれ(我慢させる調教)をやったんですが、抑えが利きました。今週はびっちりやりたかったから1頭で行ったんですけど、相変わらずいい動きでしたよ」と太鼓判を押す。前進気勢が旺盛でも操作が利かないというわけではない。今回で14戦とタフに使い込まれているものの、疲れはなさそうだ。 疲れどころか、類いまれな成長力こそがチカッパの魅力でもある。3走前のJpnⅢ北海道スプリントC(1着)では、プラス21キロの498キロと大きくボリュームアップ。トレーナーは「このときに体が先にしっかりできていました。気持ちのほうは、今日あたりも落ち着いて走れるようになってきたし、心身ともに充実しつつあります」と抜群のコンディションに目を細める。 今回は3歳馬ながらメンバー内で最も重い58キロを背負う一戦。指揮官は「ワンターンが合うだろうし、実績のあるコースだし、今の状態はすごくいいんだけど、今回は負担重量がひとつのテーマ。他の馬との比較も含めて、これがどう影響するのか、どこまで力を出し切れるか、ですね」と気を引き締める。とはいえ、その他に不安らしい不安は見当たらない。堅実でタフなうえ、成長も著しい3歳馬の活躍に、注目が集まる。
佐藤 美生