「ARIGATO 777」JALの777、ロンドン発最終が出発 A350毎日運航に
日本航空(JAL/JL、9201)の国際線機材ボーイング777-300ER型機が現地時間1月1日(日本時間2日)、ロンドンのヒースロー空港を出発し、羽田-ロンドン線への投入を終了した。ロンドン線のJL43/44便は、2日から後継機エアバスA350-1000型機での毎日運航となった。 【写真】ヒースロー空港に掲げられた「ARIGATO 777」のメッセージ ◆「ARIGATO 777」 ロンドン線投入ラストとなった1日は、往路のロンドン行きJL43便(777-300ER、登録記号JA739J)が、乗客195人(幼児3人含む)と乗員16人(パイロット3人、客室乗務員13人)を乗せ、羽田の114番スポットから午前10時1分(定刻午前9時50分)に出発し、C滑走路(RWY34R)から同20分に離陸。ロンドンのヒースロー空港には、1日午後2時57分に331番スポットへ到着した。 復路の羽田行きJL44便(同)は、乗客228人(幼児ゼロ)と乗員16人(パイロット3人、客室乗務員13人)を乗せて、331番スポットから1日午後6時29分に出発して同48分に離陸。羽田の107番スポットには2日午後5時10分に到着し、羽田-ロンドン線への投入を終えた。ヒースロー空港では、整備スタッフがタイヤに感謝の気持ちを込めた寄せ書きをしたほか、搭乗橋やL2ドア入口に「ARIGATO 777」「THANKS 777」とメッセージが掲げられた。 JALの777-300ERは、2004年7月1日に就航。ジャンボの愛称で親しまれた747-400の後継機で、シンガポールなど中距離国際線に投入後、ニューヨークやロンドンなど長距離路線の運航を開始した。昨年2024年8月20日に初の退役機(JA734J)が出て、現在は12機となっており、1月以降の投入予定路線は、シカゴ、ロサンゼルス、パリ、シドニー、シンガポール、バンコク(スワンナプーム)、上海(浦東)、上海(虹橋)、香港と、一部国内線となっている。現行の客室仕様「W84」は座席数が4クラス244席で、ファースト8席、ビジネス49席、プレミアムエコノミー40席、エコノミー147席となる。 ◆パリや西海岸もA350-1000に JALは777-300ERの後継機として、A350-1000を同数の13機発注済み。1路線目の羽田-ニューヨーク(JFK)線は2024年1月24日から運航を開始し、2路線目のダラス・フォートワース線は4月17日から、初の欧州路線となった3路線目のロンドン線は10月24日から投入している。ロンドン線は週14往復(1日2往復)のうち、昼に羽田を出発するJL43/44便に投入しており、当初は777-300ERとの隔日運航だったが、2日から毎日運航になった。 A350-1000の座席数は4クラス239席で、ファーストが6席(1列1-1-1席)、ビジネスが54席(同1-2-1席)、プレミアムエコノミーが24席(同2-4-2席)、エコノミーが155席(同3-3-3席)。ファーストクラスは座席上のオーバーヘッドビン(手荷物収納棚)をすべてなくし、ビジネスは窓側のみとすることで開放感のある客室に仕上げた。 今年度は8機受領する計画で、現在は7機目の8号機(JA08WJ)まで受領しており、7号機(JA07WJ)はエアバス側の製造スケジュールの都合で引き渡し順序が入れ替わっている。2025年度には11機体制となり、パリや米西海岸などを軸に投入路線の検討を進める。
Tadayuki YOSHIKAWA