「パリピ飲みがブームになりつつある」「テキーラ観覧車まで登場?」…。“普通の若者たち”の間で「ショット遊び」の人気が再燃する理由とは?
まずカラフルでキャッチーなパッケージが目を引き、可愛らしい見た目はSNS映えしそうだ。さらに20mlのミニチュアボトルに入っており、従来のショットグラスが30mlであることを考えるとやや少ない。 アルコール度数は20度で、やはり先述の酒と比べると低め。何より味のバリエーションも幅広く、フルーツ系、ミント系、クリーム系など女性にも好まれそうなものも。正直、従来のショットはどぎつい飲み口が多いことを考えると斬新だ。
さらに、これだけ種類があればどれにするか「選ぶ楽しさ」もある。自分の「推し色」を持つなど多様性を重んじるZ世代にマッチする商品なのかもしれない。 「クライナー」にはこうした従来のショットとは違うことから「ネクストパリピ酒」との呼び声も高い。 「クライナー」の日本への輸入卸および国内での販売事業はシトラムが担っているが、ゲームセンターやカラオケなどのエンターテインメントビジネスを展開するGENDAがそのポテンシャルに着目し、2024年6月、同社の全株式の取得を発表したことでも話題になった。
■ショット文化を促進する商品が次々登場 最近は「クライナー」のような量販品のみならず、小規模な飲食店が独自のショットメニューをラインナップする事例もちらほら出てきた。 しかも、いかにもショットで乾杯をしそうなパリピが集まるクラブ的な店ではなく、もっと普通の人が集まるような落ち着いた店に、こだわりのショットカクテルが用意され始めているのだ。 池尻大橋にある若者に人気のバー「LOBBY」では、オリジナルのショットカクテルをラインナップし、「ショットで乾杯」の文化を提案している。
やはり味わいにこだわりがあるようで、ガツンと強いもの、爽やかなもの、デザート感覚で飲めるものなど4種類のバリエーションを用意し、従来のショットとはひと味違う点をアピールしている。 ビストロや和食の店などを展開する気鋭の飲食グループが12月に五反田にオープンしたばかりの洋風居酒屋「タロウヤマダ」にも、メニュー表の先頭にショットカクテルがあった。 「柚子ドロップ」と「グラスホッパー」など3種類あり、やはりフレーバーにバリエーションを持たせることはマストのようだ。