新京成、合併前ラストの新年企画 松戸高生「巳」車両飾る ヘッドマーク迫力描写
来年の干支(えと)「巳(み)」にちなんだ蛇の絵を車両先頭のヘッドマークに付けた正月特別電車が、新京成電鉄で1月1日~15日に運行される。絵は松戸市立松戸高校の1年生2人による作品で、それぞれ絵の具とデジタルを使って縁起のいい白蛇の迫力ある様子を生き生きと描いた。松戸-京成津田沼間を往復する。来年4月に京成電鉄と合併する新京成としては最後の「新年企画」電車となる。 同社は正月限定ヘッドマークの絵柄を2019年分から沿線地域の高校生に依頼。船橋、鎌ケ谷、松戸、習志野各市の高校が順番に担当してきた。車両前後を飾るヘッドマークには生徒2人の異なる絵が1点ずつ付けられる。 今回担当した松戸高の普通科1年、窪田莉瑠さん(16)は美術部員で、国際人文科1年、小野由惟さん(16)はイラストレーション同好会に所属。「新年を祝い、干支の巳を美しく描く」をテーマに約1カ月半かけて仕上げた。 窪田さんの作品は、紅白のしめ縄や和傘の縁起物を画面いっぱいに散りばめ、太い竹にからみついて夜明けの空を突き進む白蛇を描き新たな挑戦を表現している。「この絵を見た人が、新しい1年を始めようという気持ちになってくれたら」と窪田さん。 小野さんの作品は、季節の縁起物のツバキの花を背景に、白蛇の線に強弱をつけ、うろこも細かく描写するなど迫力いっぱいに描いた。小野さんは「まず思い浮かんだのが蛇がとぐろを巻く構図。そのまま作品化できた」と笑顔で語った。 2枚とも「謹賀新年」の文字とセットで、縦55センチ、横75センチ。6両1編成の先頭と最後尾に掲げる。窪田さんの絵は松戸方面に向かう際に先頭車両となり、小野さんの絵は津田沼方面行きで先頭車両になる。2人とも普段は新京成に乗らないが、新年には「ヘッドマーク電車」を見に行きたいと声をそろえた。 期間中、前日夕か当日に案内番号に電話すれば運行時間がわかる。(電話)047(389)1249。