驚愕の“5試合10得点”を置き土産にイタリアへ復帰!「世界の選手たちを超えたい」2年目の挑戦で“HARAKAWA”の名を刻む(原川菜々子/フウガドールすみだレディース→アウダーチェ・ベローナ/イタリア)|月間MVP受賞インタビュー
感謝を胸に、イタリアでの再挑戦へ
──普段からプレー面で取り組んでいることはありますか? 自分自身、怪我が多かったので、予防やパフォーマンスを上げるために、継続的にトレーニングを行っています。個人でウエイトトレーニングをしたり、元フウガドールすみだの内田淳二さんとトレーナーの大森知さんが代表をしている身体操作のスクール「GOTSフットボールスクール」に参加して、早くプレスにいく方法や守備の仕方、ステップワークなど怪我や疲労のない身体操作を教えてもらったりしています。 また、日本に帰ってきてからは元立川アスレティックFCレディースのトレーナーさんから新たにいろんなことを教えてもらいました。 ──これまではどんな怪我を経験したのでしょうか? 前十字靭帯断裂や足首の腱の脱臼、肩の亜脱臼など、いくつかの大きな怪我を経験しました。怪我歴で言うと30代後半のような感じです(笑)。 ──現在、怪我なくプレーできている要因は? 丁寧にトレーニングとケアの方法を教えてもらっているので、それを継続していることですね。あとは、以前の怪我から学んだ部分も大きいと思います。 ──練習前の準備にはどれくらい時間をかけていますか? 練習の1時間前から体づくりを始めます。ストレッチや体幹トレーニング、ステップなど、他の人と比べてもアップにはかなりの時間をかけていると思います。 ──原川さんにはSNS投稿など競技外の部分でもプロ意識を感じます。 スポンサーさんにすごくサポートしてもらっていますし、海外にいたこともあり、今はファン・サポーターさんの応援をより感じることができています。本当にありがたいですし、スポンサーさんやファン・サポーターさん、クラブがあって初めて自分たちがプレーできていることを忘れずにしたいです。 ──海外での経験もその考え方に影響しているのでしょうか? イタリアに行ってからその思いはより強くなったし、プロである以上はやらないといけないと思っています。向こうではプロではない選手たちが、仕事を理由にできないといった言い訳を一度も聞いたことがありません。日本でも、プロではないかもしれないですけど、企業やクラブ、ファン・サポーターさんがお金を出してくれて自分たちがプレーできているので、プロ意識をもってプレーしないといけないということを感じています。 ──フウガドールすみだレディースはどんなチームですか? 本当に仲が良くて、明るい雰囲気のチームです。ふざける時はとことんふざける、楽しいチームだと思います。 ──特にどんなところが好きですか? シーズン途中の加入でも「おかえり」と受け入れてくれて、また離れることになっても「いってらっしゃい」「頑張っておいで」と見送ってもらいました。本当にすごくいいクラブだと思いますし、チームのみんなに感謝しています。 ──イタリアに戻ってからの目標はありますか? まずは日本にいた時のように、得点といった目に見える活躍をしたいです。そして今後は、世界の選手たちを超えたいと思っています。どんな部分でもいいけど「この選手すごいな」と、いろんな人に言ってもらえるような選手になっていきたいです。 ──来年のワールドカップはもちろん……? はい、もちろん目指しています。ただ、代表メンバーを自分が選べるわけではないので、今は自分ができることをやっていくだけだと考えています。