驚愕の“5試合10得点”を置き土産にイタリアへ復帰!「世界の選手たちを超えたい」2年目の挑戦で“HARAKAWA”の名を刻む(原川菜々子/フウガドールすみだレディース→アウダーチェ・ベローナ/イタリア)|月間MVP受賞インタビュー
イタリアで感じた日本と異なる“血の気”
──原川選手は昨年7月にセリエAのアトレティコ・フォリーニョ(Atletico Foligno)に移籍しました。どのようにして海外挑戦にいたったのでしょうか? 7年ほど前、チームでイタリア遠征に行って海外でフットサルをする楽しさを感じたことがきっかけです。それからはずっと海外挑戦したいと思っていて、日本のシーズンオフの期間に3週間から最大2カ月ほどスペインやイタリアのチームの練習に参加していました。去年は正式にオファーをもらえたので、まずは1シーズン戦って帰ってきました。 ──イタリアでプレーしてみてどうでしたか? すごく楽しかったです。向こうでは毎週末に試合があるので、フットサル選手としてやっていくにはいい環境ですし、貴重な経験でした。 ──イタリアではプロとしてプレーしていたのですか? そうですね。私はプロとして契約していました。ただ自分が加入したチームはプロチームではなかったので、他の選手は働きながらプレーしていました。 ──環境は日本とあまり変わらない? 環境はクラブによって異なります。チームによっては全員プロのチームもありますし、資金力で待遇や条件が全然違うので、比較するのは難しいですね。 ──イタリアはどんな部分で日本との違いを感じましたか? 特に感じたのは、血の気です(笑)。ボールに対する執念というか、球際や気持ちの部分は大きな差があると感じました。 ──それはどこからきているのでしょう? そもそもの考え方や文化の違いは大きいと思います。日本では普通だと思えることでも、向こうでは違ったりしたので。 ──考え方や文化の違いはどんなところで感じましたか? 普段から違うことばかりですが、例えば試合前にアップをしないで踊っているとか(笑)。日本であればピッチ内アップの前に各自でアップするのが当たり前ですが、向こうは試合開始1時間半前に会場に入って、ひとまず控え室で踊ってから「よしいくぞ」となっていました(笑)。あとは、そこまで集団を意識しません。練習以外の面でも、それぞれがやりたいこと、やるべきことをやっていると思います。 ──試合前に踊る……初めて見た時はどうでした? 本当にびっくりしました(笑)。でも驚くことが多すぎて、次第に慣れていきました。 ──イタリアでプレーして得たことは? 一番は球際の強さです。強度の部分と、あとは日本ではありえないようなタイミングで激しいコンタクトが来るので、そういったところは学んだと思います。 ──2シーズン目も戦うつもりだったのですよね? そうですね。ただ、シーズンが終わるとビザが切れてしまうため1年で帰国しました。その後、今シーズンの調整をしていくなかでうまく話がまとまらなかったので、登録だけして一度日本でプレーすることにしました。でも実は、数日前にイタリアに戻ることになりました。アウダーチェ・ベローナ(Audace C5 Verona)というチームからオファーをもらって、「早く来い」と言われているので、急いで戻ることになりました。