トヨタ決算発表 豊田社長が事業方針説明(全文1)売上高30兆円超え
小林氏「37万人全員の活動が原価」
それで一部に、例えばどういうやり方をしてきたかといいますと、これは原価低減の話に入りますけれども、私は原価低減という言葉は、私ども、コストカットという言葉は使いません。なぜかといいますと、従業員というか37万人全員の活動が原価なんですね。それで原価という活動を起こすことによって、車という価値をつくり出すというトヨタは考え方があります。 それで、豊田社長は去年から原価低減、もう1回取り戻そうと、全社員が原価をつくり込むことによって、やっぱりいい車をリーズナブルな価格で出していこうじゃないかということで、去年からいっそう加速しておりますけれども、例えば試験研究費でいきますと、試作車で評価しますね。これを、やり方をいろいろ工夫しまして、技術屋さんっていうのは、一遍にいろいろなことを評価したいんですけれども、評価するいろんな項目を順番に並べますと、一挙にたくさんつくる必要はないんですね。 そういう工夫をしたり、それから評価会の、例えばエアコンは評価する対象じゃないけれども、そのものを置いておかないと、剛性とか、そういったものを評価できないとなりますと、形だけでエアコンと同じような鉄の塊を入れればいいじゃないかという工夫をしまして、例えば5年ぐらい前に比べますと半分ぐらいに落ちてますね。試作費用も3分の1ぐらいに落ちてます。そういう技術、なかなか難しい技術部でもそういう工夫をし始めています。 それからあとは、仕入れ先さんとは、これも【一律カット要請 00:21:59】じゃなくて、一緒に考えて、現場で。材料とか、作り方とか、もう設計まで踏み込んで、こうすればいいじゃないかとか、ああすれば、ちょっと時間掛かってますけれども、やり始めました。 これがお互い出すことによって、例えばトヨタ自動車の人が考えないようなことは部品メーカーの人から出していただきます。それでもってWin-Winの関係で原価をつくり込むことによって、購入品価格も、原価低減もできてますと。 あとは、これはあまり申し上げる話じゃないかもしれませんけども、事務職の方で、特に業務を携わる女性の方がいますけれども、事務用消耗品とか、先から申し上げましたけれども、そういうこまごました無駄がいっぱいあるわけですね。たぶん皆さんも鉛筆をいっぱい持っておられると思うんですけども、鉛筆は1本でいいんですね。 そういった活動をすることによって、これも目に見えない、相当な効果と実額と、それからマインドが、全員がやろうじゃないかというふうになってきてまして、これは私は、号令を掛ければすぐにできるものじゃありませんけれども、これを時間を掛けて、37万人が当事者意識を持ち始めたら、もっとトヨタは強くなるんじゃないかなと。 そして、お客さまにもっといい車を【willing to pay 00:23:31】で喜んで買っていただけるようになるんじゃないかなと思っております。以上でいいですかね。どうぞ。 司会:よろしいでしょうか。はい、よろしいでしょうか。では、次の質問いかがでしょうか。では、こちらの前から2番目の方、お願いします。 【書き起こし】トヨタ決算発表 豊田社長が事業方針説明 全文2に続く