【福岡ボート(サマータイム)一般】竹下大樹 一歩ずつ前進
<24日・福岡ボート・前検日> 一皮むけて地元に凱旋(がいせん)してきた。竹下大樹(25)=福岡=は3月の江戸川でデビュー6年5カ月目にしてデビュー初Vを達成。5コース戦だった優勝戦は波高20センチの超荒れ水面の中、代名詞の全速ツケマイで他艇をねじ伏せた。「うれしいよりもホッとした感じ。でも、本当に優勝できて良かった」。福岡のうねりで培ったスピードを武器に、選手としての階段を一つ上がってみせた。 当地のフレッシュルーキーを3年間務めた後は、4期連続でA級をキープ。今期(昨年11月~)も現在勝率は5.96とA級残留は確定的で、選手としての地固めができつつある。「来期はA1に戻りたいですね。今期もまだ可能性がある? 条件は厳しいけど、やれる限りやってみます」 20歳でフレッシュルーキーに任命されトップルーキーにも上り詰めたが、「決してセンスがあるタイプじゃない」と自らを分析。己を知ることでやるべきことが分かり、着実な前進が図れている。「自分は失敗と努力をいっぱい重ねて強くなっていくタイプ。時間はかかるけど、18歳でデビューしたので20歳以上でデビューする人たちよりもその時間だけはある。一歩ずつ上がっていきたい」 初Vで得た自信をさらに強固なものにするためにも、次に狙うターゲットは悲願でもある3大特選でのV。「前検は全く合っていなかった」と機力はまだ正解に程遠いが、全速戦と同じく自慢の武器であるペラ調整力を発揮すれば一変する可能性も。来期の大ブレークへ、今節は大器の片鱗を見せつける。(森 大輔)