<上海だより>中国インフルエンサー事情(下)画像から生中継へ進化する網紅
これほどの大成功を日々メディアで目の当たりにしては、チャイナドリームで一攫千金を狙う若者としては黙ってはいられないでしょう。難易度は別として、明確なベンチマークがあり、かつPCとスマートフォン、そしてインターネット回線があれば誰でも始められるというこのハードルの低さは多くの若者を魅了したはずです。そして前回の記事でも紹介したように、やはり網紅の重要な要素として容姿がある以上、「まずは整形」とはやる気持ちも理解できなくもありません。
一方で、動画配信や生中継サービスを提供するプラットフォームアプリや、網紅をマネジメントする会社も同様に増加しました。ただ単純に個人で活動し、稼げるようなモデルでもないのが網紅です。また、生中継サービスなどでの言論統制や、過剰な露出に対する規制も強化されてきていますし、先述のpapi醤もやや粗暴な発言も多かったため、投資を受け注目された後に政府当局から規制を受けたこともありました。最近では「網紅経済」という言葉も流布し、中国で最注目の新興産業の一つですが、今後の動向はまだまだ不透明な状況であるとも言えるでしょう。