寒さからくるイライラや不安に「薬膳ホットワイン」がおすすめ。ブドウジュースでもOK
連載 おいしい漢方【1月】
国際中医薬膳管理師であり漢方アドバイザーの久保奈穂実さんが、1月を健やかに過ごす養生の知恵と、疲れを癒すおいしい漢方レシピをお届けします。「養生」とは、病気になる前の「未病」の段階で体を整え、病気を未然に防ぐという中医学の考え。今日から無理なく、簡単養生&漢方生活を始めませんか? 読むだけで薬膳漢方の知識が身につく『1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365』から一部を抜粋してお届けします。
1月の過ごし方、養生の知恵/文・久保奈穂実(くぼ・なおみ)
二十四節気の「小寒(しょうかん)」の頃は「寒の入り」ともいい、立春までが寒の内。暦の上で最も寒さが厳しい時期です。 体をできるだけ冷やさないよう心がけ、にら、えび、くるみなど体を温める食材を積極的にとるのがこの時期によい養生法。無理をせず、のんびりと過ごすことも大切です。 春に元気に動くためのエネルギーを温存しましょう。
風邪はタイプに合わせて養生を
風邪は中医学的には2タイプに分かれます。 ●ゾクゾク寒気タイプ 首筋がゾクゾクして寒気がするけれど、汗はかいていない。この場合は間髪入れずにしょうがやねぎたっぷりのスープを飲んで汗をかくのが効果的。少し熱めのお風呂に入ってじわっと汗を出すのも良いでしょう。汗が出てからすぐ寝れば翌朝にはもう治まっていることが多いです。 ●のどが痛くて熱っぽいタイプ のどが腫れて痛い。寒気より熱っぽい症状が強い。この場合はミントティーや寒天などで熱を冷まして。しょうがをとったり、温める漢方薬を飲むとのどの炎症や熱が悪化するのでNG。早めに冷ますと、悪化を防げます。
心もほっこり薬膳ホットワイン。ブドウジュースでも代用可
寒くてなんだか元気が出なかったり、イライラしたり、落ち込んだり、情緒不安定になったり。 そんなときにおすすめなのが、「薬膳ホットワイン」。ワインには、情緒を安定させる安神(あんじん)作用があります。スパイスで体が温まり、気持ちもほっこり。柑橘類を加えることで気の巡りがよくなり、イライラも緩和。情緒の安定によいはちみつもプラスして。 ワインを飲めない人や、お子さんはブドウジュースで代用を。ブドウジュースも血(けつ)を補い情緒を安定させますよ。