トヨタ、メキシコへの累計投資額5300億円に…トランプ氏勝利で高関税に懸念
【ニューヨーク=小林泰裕】トヨタ自動車は8日、2024年末までのメキシコへの累計投資額が34・5億ドル(約5300億円)に上ると明らかにした。米国のトランプ次期大統領はメキシコから輸入される自動車に高関税を課すと示唆しており、今後の投資への影響が懸念される。
トヨタのメキシコ法人が7日、メキシコ当局にこれまでの投資内容を説明した。トヨタは02年にメキシコに進出。34・5億ドルは北部バハ・カリフォルニア工場と中部グアナファト工場の2工場で、ピックアップトラック「タコマ」のハイブリッド車(HV)生産などに充ててきた。生産された車両は主に米国向けに輸出されている。
トランプ氏は大統領選で、隣国メキシコで製造される全ての自動車に200%の関税を課す可能性を示唆した。現在は米国とメキシコが結ぶ貿易協定により、一定の条件を満たせば関税はゼロとなっている。トヨタなど日系メーカーは今後、米国内での増産などを求められる可能性がある。