息子が大学には行かず、「高卒で公務員になりたい」と言っています。大学を出たほうが生涯年収が高くなると思うのですが、実際どれだけ違うのでしょうか?
収入面以外の違い
大学に行かず高卒で公務員になるにあたって、収入面以外での大きな違いは、大学の費用がかからないことです。4年制大学の2021年度の授業料と入学金の平均総額は図表2のとおりです。 図表2
文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移を基に筆者作成 大学費用は親が負担する家庭が多いとは思いますが、本人が奨学金を借りるケースなども考えられます。大学生活では、さまざまな活動や授業により将来への選択肢が広がる可能性はありますが、公務員になりたい意志が強いのであれば、生涯年収を考えても金銭面の心配は少ないといえるでしょう。
まとめ
公務員の生涯年収は、高卒と大卒を比べると高卒の方が高くなる可能性が高いことがわかりました。長く勤めるほど年収の差は縮まり、今回の試算の場合、最終的に手にする金額は高卒の方が290万円程度高くなりました。 高卒か大卒かで、仕事内容が大きく変わることも少ないといえます。高卒で公務員になることは早めに職場環境へ慣れることができたり、経験値を多く積むことができたりする点でメリットがあるといえるでしょう。 出典 総務省 令和4年地方公務員給与の実態 職種別、経験年数別、学歴別職員数及び平均給料月額 文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移 執筆者:渡邉志帆 FP2級
ファイナンシャルフィールド編集部