ダークホースはどこだ! ユーロ2024戦力値ランキング13位。完成度はクラブチーム並み? 優勝候補を苦しめたのは?
現地時間6月14日にEURO2024(ユーロ2024)が開幕した。4年に1度行われる欧州王者を決める大会で、最も強力な戦力を揃えているのはどのチームなのか。今回は、各チームの戦力を4項目(攻撃力、守備力、選手層、勝負強さ)に分けて数値化(各25点の100点満点)し、11~20位のランキング形式で紹介する(本文の内容は現地時間6月18日の試合終了時点のもの)。
13位:オーストリア代表 監督:ラルフ・ラングニック(3年目) 戦力値:77(攻撃力19、守備力19、選手層19、勝負強さ20) オーストリア代表は今大会のダークホースとして期待されている。このチームの最大の魅力はクラブチームのような組織的な守備で、強度の高さは出場国の中でも随一だろう。フランス代表との初戦では0-1で敗れたものの、優勝候補をかなり苦しめた。 このサッカーが展開できるのはラルフ・ラングニック監督の存在が大きい。彼の下で一つにまとまったチームは「レッドブル流」とも言われる前線からの強度の高いプレッシングとトランジションに重きを置いており、ボールを奪ってから縦に速いカウンターで一気にゴールを狙う。 その中核を担っているのがライプツィヒでもラングニック監督の指導を受けたコンラート・ライマー(バイエルン・ミュンヘン)とマルセル・ザビッツァー(ドルトムント)の両名だ。所属クラブでは中盤起用されることが多い彼らだが、オーストリア代表ではウイングとしてプレー。プレッシングとカウンターの両面で欠かせないピースとなっている。 「攻撃力」の課題を挙げるとすればフィニッシャーの部分だ。かつてのエース、マルコ・アルナウトビッチ(インテル)は基本的にスーパーサブとしての起用が濃厚で、スタメンにはミヒャエル・グレゴリッチュ(フライブルク)が名を連ねている。彼は前線でのターゲットとしても優秀だが、強豪国のストライカーと比較すると決定力の部分でやや劣る。ここをサブも含めた攻撃陣がカバーできるかどうかが重要になるだろう。 「守備」に関しては、ディフェンスリーダーとして期待されていたダビド・アラバ(レアル・マドリード)を怪我のために欠くという本来であれば厳しい「選手層」となっている。それでもケビン・ダンソ(RCランス)とマクシミリアン・ウーバー(ボルシア・メンヒェングラートバッハ)の両CBは前線からの規律正しい守備のおかげもあってワールドクラスのDF不在の影響を感じさせておらず、クロス対応も対人の守備も優秀だ。 初戦こそフランス代表に敗れたが、得失点差も最小限だったことから突破の可能性は十分に残されている。残りのグループリーグでポーランド代表とオランダ代表相手に連勝してもおかしくないだろう。
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