古くてボロいが日本一! 現存する日本最古の水族館 老朽化で全国にSOS ふるさと納税で修繕費募る
富山テレビ放送
富山県内唯一にして100年以上の歴史を持つ日本最古の水族館魚津水族館は 施設の老朽化が進み、このままでは飼育展示が続けられないと クラウドファンディング型のふるさと納税で全国に支援を求めています。 寄付金の目標額は施設の維持費にあてる2000万円です。 現存する水族館として全国で最も古い歴史を持つ魚津水族館。 1913年、大正2年に日本海側初の水族館として誕生しました。 戦後、建て直された2代目は日本海側最大の水族館に。 そして、現在の3代目の建物がオープンしたのが1981年、昭和56年。 世界2例目、日本初の全面アクリル製のトンネルでできた 「富山湾大水槽」がお目見えし、マリンガールによる餌付けや 珍しいデンキウナギ、魚が芸を披露するおさかなショーなどが話題を呼びました。 現在も年間およそ15万人が訪れ、 富山県民なら誰もが行ったことがある人気の施設ですが、 開館から40年あまりが経ち老朽化の波に抗えなくなっています。 *魚津水族館 学芸員 不破光大さん 「本来なら、ここに鉄製のアームが付いていて、板を押したり引いたりして、 波をつくる装置だった。波を起こすとしぶきがかかる、海水なので腐食が進んで 支柱がさびてとれた。波がない波の水槽、凪の水槽です。 少しでも見てもらおうと人力でお風呂をかき回すみたいな。」 学芸員の涙ぐましい努力ももう限界。 壊れた設備を直し、施設を維持する費用に充てるため、 水族館を運営する魚津市は、クラウドファンディング型のふるさと納税で 全国に支援を求めました。 募集開始から1か月あまり、12月12日午前の時点で 660人からあわせて1450万円を超える寄付が寄せられています。 *魚津水族館 学芸員 不破光大さん 「海水をくみ上げるポンプがだめになったら、海水が使えなくなる。(水族館の) 心臓部分がだめになったら開館できなくなる。そこはずっと心配要素として 抱えている」 日本最古の水族館を次世代へつなげたい。 寄付金の募集は年明け1月末までです。 【スタジオ】 水族館の運営には魚津市が毎年1億円以上を拠出していて、 市にとってもこれ以上の財政負担は厳しいという背景があります。 市は水族館の維持期限を2033年とし、建て替えを含めた再整備を検討していますがまだ不透明です。 学芸員の不破さんは「施設は古いですが、水槽はピカピカに掃除しています。 100年以上愛されてきた水族館を絶えさせてしまわないよう温かい支援を お願いします」とコメントしています。
富山テレビ放送