試合決定に安保は怪我をほのめかしているが…

　朝倉未来（ジャパントップチーム）が5月22日、自身のYouTubeチャンネルを更新。6月2日（日）の『BreakingDown12』で「安保瑠輝也vs.スダリオ剛」を実現させるために、RIZINの榊原信行CEOに直談判した模様をアップした。 【写真】RIZINで久保優太にテイクダンされる安保瑠輝也。スダリオは上田幹雄戦のTKO負けからの復帰戦。 　未来のリクエストに、榊原CEOは、「未来がそれで行きたいっていうのであれば。俺がそれを邪魔するのも嫌だし、どうぞ（2人に）喧嘩させてください」と承諾。安保とスダリオによるオープンフィンガーグローブでのキックルール戦（1分3R）が決定した。 　　　　＊ 　安保による「MMAは床でゴロゴロしてつまらない」発言にスダリオが反発したことを発端に、頻繁にSNSでやり合った両者。電話で口喧嘩した動画を安保が公開し、「スダリオと体重無制限でBreakingDownで戦う」と宣言するなど、因縁が高まっていた。 　5月上旬のオーディション動画では、安保が「俺と試合がしたいんか？ それとも外でしばきたいんか？」と聞くと、スダリオは「試合したいけど契約の問題で出来ないから」と答え、朝倉未来CEOが「契約の問題は僕が榊原さんに言えば出れると思いますよ」と提案していた。 　RIZIN事務所を訪れた朝倉は、榊原CEOに、「BreakingDownに来たスダリオくんと安保くん。今回2回目で、今回もガチで喧嘩してました。ただ、そのスダリオ選手が『RIZINとの契約で出られない』と言っていたので、ここは社長にお願いして、出してもらえたらなと」と、切り出した。 　榊原CEOは、「（オーディションを）見ました。最終的には本人が決めること。契約はもちろんあるけど、あんまり契約で縛るのもアレだし、そもそも契約うんぬんって言うんだったら、（他団体の）オーディションに行くなよって感じだもんね。それくらい安保のことが気に入らないんだろうね」と、理解を示した。 　安保は、2023年12月31日に70kg契約で久保優太とのMMAデビュー戦に臨んだが、1R、リアネイキドチョークで一本負け。試合後は、「強くなれるように頑張るしかない。悔しいんで、絶対にMMAやります」とMMA継続を宣言していたが、復帰戦はBreakingDownでの立ち技戦となった。 　安保と同じく大晦日に上田幹雄の左ヒザを受けて、2RパウンドによるTKO負けを喫しているスダリオにとっても、BreakingDownが再生の場になる。 　しかし、安保の土俵のキックルールとはいえ、前戦で70kgで戦った安保に対し、スダリオは115kg。「体重的にはめちゃめちゃ危ないマッチメークなんですけど……」という朝倉に、榊原CEOも「安保は受け入れられるの？ 体重とか関係ないの？」と確認。 　朝倉は「たぶん『関係ない』って言いますね。喧嘩？ 喧嘩というよりキッチボクシングに近い」とオープンフィンガーグローブでのキックルールになることを説明した。 「スダリオもオーディションだけ出て『契約で止めます』っていうのは、そりゃないんじゃないかなって思うけど。そこまでやっちゃって言うだけ言って盛り上げちゃってるなら、もうやるしかないんじゃない？ って思うけどね」と言う榊原CEOに、「いいってことですか？」と確認する朝倉。榊原CEOは、「未来がそれで行きたいっていうのであれば」「俺がそれを邪魔するのも嫌だし、どうぞ（2人に）喧嘩させてください」と、GOサインを出した。 「これはすごいカードがまた、メインカードが決まりましたね」と直談判の成功に笑顔の朝倉。 　試合決定に、榊原CEOは、「スダリオも基本打撃の選手だからね。あれだけタッパも体重もあっても動ける。簡単ではないと思う」と、立ち技出身の安保の思う通りには行かない可能性があるとし、朝倉も「体重が重いにしてもキックルルールでやるのは男らしい。普通に総合だったら余裕だと思うんで」と、スダリオのオープンフィンガーグローブでのキックルール挑戦を評価する。 　その上で朝倉は、「でも安保くん、めちゃめちゃ強いんで、俺は安保くん普通に勝つんじゃないかなって思ってるんですけど。序盤のスピードで（スダリオは）見えないんじゃないかと。たぶん3Rやることになるんで、1Rを凌いだら、スダリオ選手が有利になっていくのかなと。ただ（スダリオの）ジャブとかだけでもストレートくらいの威力はあるんで」と、1分3R制で、体重差はあるものの短期決戦なら安保、フルラウンドならスダリオ有利と予想した。 　スダリオは素手での戦いを望んでいるというが、スダリオを送り出す形となった榊原CEOは、「ベアナックルでいいんじゃない？ ルールのことなんてスダリオ、言わないでしょう？」と、過激な提案をしている。 　そんななか、安保は「え？ 練習終わってSNS見たら勝手に試合決まってるやん。ブレイキングダウンやばいって」とXに投稿し、「やっと試合できると思ったのに、このタイミングでやるとは思わんかったわ。最悪」「やってもたわー試合できんかも」「盛り上げるだけ盛り上げて最後に怪我をしてしまって申し訳ございませんでした」と、左目をアイシングしながら右肩をテーピングする動画をアップしている。 　リアルな怪我か陽動作戦か、試合まで10日。安保とスダリオの試合は、まだまだ一波乱ありそうだ。