【世界卓球】どんな取り方でも1点は1点。中国に勝つために早田ひなが考えた「気持ち悪い卓球」とは?
◇世界卓球2024(団体戦) 2月16~25日 韓国・釜山 昨日24日の女子団体の表彰後、プレスセンター隣の会見場に移動して行われた日本女子チームの会見。選手たちが登壇した時には、すでに日付が変わった0時45分になっていた。選手団が乗り込んだ最終のシャトルバスは1時20分発。卓球王国取材班も降りしきる雨の中、2時頃にようやくホテルに戻ることができた。 「応援で声が枯れてるんです」と言いながら、会見ではしっかりと自分の思いを語った早田ひな。 2番の陳夢戦の勝利には興奮した。4ゲーム目は早田が4回マッチポイントを握りながら決められず、昨年の世界選手権個人戦・準々決勝の王芸迪戦のようにずっと相手にマッチポイントを握られるパターンとは違っていたが、5回目で決めた。ジュースになった時の早田はとにかく負ける気がしない。
対陳夢戦勝利の要因「気持ち悪い試合」とは?
その会見で早田が語った、陳夢戦の勝利のひとつの理由。「ベンチから見た(伊藤)美誠とかならわかるかもしれないけど、本当に気持ち悪い試合というか、とにかく気持ち悪くして、相手に強打させない。そして粘り続けるのが、今日の勝つ卓球だった」。「気持ち悪い試合」? 深夜で少し頭がグラグラしていたが、「お、また『ひな語録』が出てきたぞ」と背筋が伸びた。 「今日の試合の立ち上がりは、いつもの陳夢選手より3倍くらい強い感じで、今までと同じように卓球をしても全くノーチャンスだと思った」と早田は語っている。確かに陳夢は1番で孫穎莎が勝利した流れに乗り、出足からフォアの強打を連発。優勝した東京2020オリンピック時のプレーを彷彿とさせた。それをどうやって崩していったのか? 「中国選手は好きなようにやっていても勝てる相手ではないですし、自分が気持ち良くプレーして、相手にもっと気持ち良くプレーさせてしまったら全然意味がない。綺麗なプレーをしても点数が取れなかったらダメだし、逆にどんなヘンテコな点の取り方でも、1点取れれば1点です」