映画「お母さんが一緒」で江口のりこが一番印象に残ったセリフは「お姉ちゃんがブサイクなのは根性がブサイクなんだ」
とはいっても江口が「山梨で撮影していたんですが、何もないところで、この人間たちしかいないんですよ。そうすると、朝から晩までずっと一緒にいるとどうしても仲良くなるんですね」と語るように撮影現場は和気あいあいだったよう。 さまざまな強いセリフが飛び交う作品なのだが、江口は印象的なセリフとして「“うまくいかないことをみんなお母さんのせいにしている。お姉ちゃんがブサイクなのは根性がブサイクなんだ”と言われるのはなかなかすごいこと」と自らに浴びせられたセリフを挙げると内田も「あれは確かにすごいセリフですよね」と同調。古川が「“不潔かよ!”と言われた時の内田さんの表情。確かにきょうだいに不潔って言われるのは相当ショックだろうなと思いました」と内田が浴びせられたセリフを挙げると内田は「初めて脚本を読んだ時はびっくりして笑っちゃいました。家族に不潔って言われるんだ、この人、って」としみじみ。 青山は「最後の長セリフのシーンは1回も止めずにミスなくやれたんですが、監督が終わった時に“2回失敗していたらこのシーンはやめていた。時間もないんでこのシーンは2回しか撮れない予定だったんで、1回で決めてくれてよかった”と言われた時に“2回失敗していたらどうなっていたんだろう”っていう安心感がありました」と語った。 このシーンについて橋口監督は「あのシーンをやるために僕は青山君を選んだ。リハーサルをやったが、彼は忙しいので、それまでセリフも方言も入っていないという状態だった。心配だなと思いながらの現場だったが、彼はプロだった。セリフも方言も入っていた。現場では私の心臓はバクバクしていたが、テストをしたら素晴らしかった。じーんと来ました。心の中で“青山、やった”と思って、ちらっと見たら、江口さんがちょっとじーんとなっていた。それで“よし、本番行こう”と。撮影後に江口さんに“2回失敗したらどうしようと思っていた”と言ったら、それを江口さんが青山君に言ったようで“青山君に言ったら落ち込んでましたよ”って聞きました(笑)」、江口は「テストの時に“わあっ”と思って、これを全部真剣に聞いちゃうともったいないと思って聞かないようにしていて、本番で聞いて青山さんは素敵だなと思った。そして橋口さんから“2回ダメだったらこのシーンは削ろうかと思っていた”というのを聞いて、こんなに面白い話はないと思って青山さんにお伝えしました(笑)」とそれぞれその裏側を明かした。