母がタンス預金で「500万円」貯めたそうです。300万円をアメリカへの旅行で使うそうなのですが、税金などは問題ないのでしょうか?
タンス預金で目標貯金額に達したとき、大きな買い物や旅行など好きなことにお金を使う予定の方もいるでしょう。しかし、タンス預金のお金は、状況によっては課税対象になるケースがあります。 また、海外へ多額のお金を持っていくときは、申告が必要な場合があるため確認しておきましょう。今回は、タンス預金が課税対象になるときや海外旅行でお金を持っていくときの注意点などについてご紹介します。 ▼タンス預金していた現金を銀行に預ける場合、「税金」の支払いは発生するの?
タンス預金は課税対象になるケースもある
タンス預金をすることに問題はありません。税金申告さえしていれば、貯金を口座でするか家でするかの違いがあるだけなので、指摘もされないでしょう。 ただし、税金の申告をせずにお金をこっそり貯めていると、税金の過少申告や無申告として税務署から指摘されるケースがあります。特に、大きな買い物をしたときや海外旅行など多額の出費があると、申告額よりも多い収入を疑われる可能性があるでしょう。 タンス預金の場合、ケースによって所得税、贈与税、相続税の3種類の税金が発生する可能性があるため、注意が必要です。
課税される可能性のある税金の種類
個人事業主の場合は1年間で48万円、副業で稼いだ場合は1年間で20万円超の所得があると、確定申告が必要です。また、誰かから受け取ったお金が110万円を超える場合は贈与税、相続財産をタンス預金に回したときも、相続税が課される可能性があります。 贈与税は、1年間で受け取った金額の合計を基に計算する税金です。1年の間にお金を受け取る機会が複数回あった場合、気づかぬうちに受け取っていた金額が110万円を超えている場合もあり得ます。お金を受け取ったときは、いくら受け取ったかを分かるようにメモしたり口座に入れたりしておくことがおすすめです。 贈与税の課税対象になると、受け取ったお金が両親や祖父母といった直系尊属から受け取ったのか、ほかの人から受け取ったのかで税率は変動します。もし、直系尊属から受け取っていた場合は特例税率、それ以外は一般税率が適用されます。 仮に、500万円がすべて課税対象だとすると、110万円を引いた390万円に対して税金が課されます。特例税率が適用されると、税率は15%で控除額は10万円のため、贈与税額は48万5000円です。一般税率だと、税率20%で控除額が25万円になるため、税額は53万円になります。 なお、相続税の課税基準は基礎控除額「3000万円+(相続人の数×600万円)」を超えているときです。タンス預金が相続財産だった場合、タンス預金のほかにある家や車などの相続された財産と合算した金額が、基礎控除額を超えていると相続税が課されます。 税金を申告しないままにしていると、これらのほかに追加で税金が課されるケースがあるため、課税条件を満たした時点で申告をしましょう。