「長嶋茂雄さんを失望させることはしたくなかった」現役引退・和田毅(43)が振り返る、プロ生活22年で“一番怖かった”試合《41歳で自己最速を更新》
〈松坂大輔から引退時に「あとは頼む」→返した言葉は…「松坂世代」最後の現役選手・和田毅(43)が語る“同期への思い”「やっぱりすげぇ、と思っちゃいますね」〉 から続く 【かっこよすぎる!】甲子園のマウンドに立つ和田毅さん当時17歳 今季をもって現役を引退した、元福岡ソフトバンクホークスの和田毅さん(43)。プロ生活22年、日米通算165勝。「松坂世代」最後の現役選手として活躍し続けた和田さんが明かす、最も心に残っている試合、今後の展望とは?(全3回の3回目/ はじめ から読む) ◆◆◆
22年間の現役生活で心に残った試合は…
――22年間の現役生活で165勝94敗の成績をおさめられ、第1回WBC、アテネ五輪、北京五輪でも活躍されました。心に残る試合を挙げるとしたら? 和田 まずはプロ1年目の日本シリーズで胴上げ投手になったことですね。阪神と3-3になった7戦目で僕が登板。日本シリーズのような短期決戦で、先発が完投するなんて滅多にないことで。今考えてもよく最後まで投げさせてくれたなと思います。 7回を投げ終えたところで投手コーチに「どうだ、まだいけるか?」と尋ねられ、当たり前のように「大丈夫です」というと「じゃあ、次のイニングを全力で投げて来い」と。 そう言われたら、8回が最後だと思うじゃないですか。それに、当時強力なストッパーが二人いたし、20勝投手の斉藤和巳さんもブルペンに控えていた。誰が考えても胴上げ投手はストッパーか絶対的エースの和巳さんと思う。僕もそう考え、8回を三者凡退にしてベンチに戻ると、王監督とコーチが何やらひそひそ話している。誰で行くのかな? と思っていたら、王監督がツカツカやってきて「次もいけ。最後まで投げろ」と。 「ハイ」と言ったけど、1年目の僕なんかでいいのという思いでいっぱいでした。若かったですし。だって、シーズン最後の締めのイニング。シーズンの花道を飾るに相応しい先輩投手が何人もいる。ベンチからも「え、まだ和田で行くの?」みたいな(笑)。 でも、9回のマウンドに上がった時、観客席がブワーッと盛りあがり、拍手の渦に覆われた。感動で身震いしましたね。今でもあの時のシーンを思い出すと鳥肌が立ちます。
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