【国民民主党】榛葉幹事長「この1か月が勝負!来年度には壁を壊さないと」年収の壁103万円→178万円実現への課題は?そもそも玉木代表ってどんな人?
11月11日の総理指名選挙で改めて石破総理が選出され、これから本格的な国会論戦が始まっていきます。そんななかで多くの方が注目しているのが、いわゆる103万円の壁がどうなるか。玉木雄一郎代表率いる国民民主党が公約に掲げていますが、そもそも国民民主党とはどんな党なのか?どうして103万円の壁にこだわるのか、実現のためにどんな道筋を描いているのか?国民民主党のナンバー2であり玉木代表の右腕・榛葉賀津也幹事長への取材を含めまとめました。 【写真を見る】ジャーナリスト・武田一顕氏による『各政党の関係図』
「手取りを増やす」ことを公約に掲げ躍進した国民民主党 議席は4倍増
手取りを増やすと訴え続けている国民民主党・玉木雄一郎代表。これは、給料を増やすというわけではありません。国民民主党・榛葉賀津也幹事長によりますと、給料は徐々に上がってきても、税金などが高いため、使えるお金は増えていないと感じている人が多くいます。そこで、給料を上げるだけではなく、取りすぎた税金を国民に戻して手取りを増やすために、年収103万円の壁を178万円に上げたいということです。他にもガソリン代・電気代の値下げや、消費税率5%へ、ということを公約に書いています。 衆議院選では議席数が7→28に。比例票は259万票→617万票に増えました。これは多くの国民が期待を寄せた表れと見られています。
年収の壁が103万円→178万円で『7兆6000億円の税収減』政府の主張
改めて103万円の壁とは、年収103万円以下なら所得税がかからないというもの。103万円を超えると税金がかかるため、特にパートやアルバイトの人は働き控えをすることもあります。 103万円の壁を178万円に引き上げるのが国民民主党の公約です。この数字は、最低賃金が増えた倍率だけ壁の金額も増やすという考え方からきています。さらにこれは、178万円まで所得税の控除が増えるということなので、全ての労働者の手取りが増えることにつながります。 一方で、政府の試算によりますと、年収の壁が103万円から178万円になった場合、国や地方に入る税収は計7兆6000億円減るということで、意見が分かれる部分のようです。 ただ、玉木代表はこれについて、次のような計算から“問題ないのではないか”と主張しています(玉木代表のXより)。 【2023年の剰余金】 ▼税金の上ぶれ(物価が上がったことによる):2.5兆円 ▼予算の使い残し:6.9兆円 ▼外為特会剰余金(急激な円安や円高のときに国が相場をコントロールする“為替介入用”に置いているお金):3.8兆円 合計:13.2兆円 さらに、国の税収減について玉木代表は、パート従業員らがさらに働くことで経済が活性化し、税収は増えていくので大丈夫だと主張しています。 この103万円の壁の引き上げについて、実現できるのかと榛葉幹事長に聞いたところ、勝負はこの1か月だということです。来年度には国民が実感できるように壁を壊さなければいけないと話していました。