「無風状態」打破へ「直感」で挑戦 都知事選立候補表明の前熊本県副知事・小野氏
東京都知事選(6月18日告示、7月5日投開票)への立候補を表明し、熊本県副知事を辞職した小野泰輔氏が9日、都庁で記者会見した。会見で、小野氏は出馬の理由について「無風状態で現職が決まるのではないか。議論がなされないままに後4年というのはどうなのか。後ろ盾がないが、直感で自分がこういうタイミングだからこそ挑戦して政策論争すべきではないかと(感じた)。まさに直感」と語った。 【会見ノーカット】都知事選に出馬表明の小野氏が会見 日本維新の会が推薦へ
選挙では、日本維新の会から推薦を受ける。7日に大阪市長で同党の松井一郎代表と面会したという。現職の小池百合子知事については「知名度が高く、人気の高い方」と表現した。 選挙戦で訴えることについては「4本柱」として、(1)新型コロナウイルスへのよりスピーディーな対応(2)テレワーク対応へデジタル環境が整備(3)都の財政健全化(4)災害に強く、多様性を認める都市づくり――を挙げた。 来年(2021年)に延期となった東京五輪・パラリンピックについては、世界の感染状況などから「来年の開催の可能性はあまり高くはないだろうと客観的に思っているし、そう感じている都民、国民も多いだろう」と述べ、都知事に当選すれば2024年に予定されているパリ大会への延期を模索すると述べた。 また、「都議会の議事録を見たが、現職知事はもっと真摯にお答えするべきではないか。どう答えているかは都政に直結している。熊本県で知事の答弁を作ってきたがそのプロセスが大事。都議会議員の質問を受け止めてちゃんと答える」と語り、小池知事の都議会対応に疑問を投げかけた。
維新が推薦「改革の方向性は一致」
会見には、日本維新の会の柳ヶ瀬裕文参院議員(東京維新の会代表)、音喜多駿参院議員(同副代表・政調会長)も同席。柳ヶ瀬氏は「日本維新の会が昨日(8日)付けで推薦を決定した」と報告し、「改革の方向性は一致している」と述べた。 東京維新の会としては「小池都政に厳しい見方をしてきた。『30点の都政』と考えている」と評価。その理由として4年前の都知事選で「東京大改革」を訴えて当選したが、「しがらみのない政治を掲げたのに今はしがらみだらけの政治になっている」「小池さんが掲げた『7つのゼロ』公約はどれも実現に至っていない」などを挙げた。