「知事により裁量を」東京・大阪知事 吉村氏「特措法はポンコツ」
東京都の小池百合子知事は30日夜、新型コロナウイルスの感染状況などを発表するインターネット上のライブ動画に大阪府の吉村洋文知事をゲストに迎えた。この中で、2人は緊急事態宣言下における知事の裁量権拡大を国に求めていくことなどで共同歩調を取ることを確認した。
小池知事は、政府が4月7日に新型インフルエンザ等特別措置法(特措法)に基づいた緊急事態宣言を発出した後、各都道府県知事が対策本部長になったものの「なかなか裁量権をお認め頂いていないような、そんなことを感じざるを得ない」と指摘。吉村知事に意見を求めた。 これに対し、吉村知事は「この特措法自体が僕はポンコツな法律だと思っている」と返答。「結局、最終責任者が誰なのかが曖昧(あいまい)になっている。現場の知事が最前線に立つのは立つが、現場の知事がやろうとするときには国が決めたことに基づいてやらなきゃいけないと、これも法律の条文に入っている。権限と責任が不明確になっている。『責任逃れ法』だと思う」と続けた。 吉村知事は、休業要請した際の補償の規定がないことも問題視。「『この法律自体がどうなの?』と思いながらも、その中でできることをやって感染を防いでいく。そういうのを今やっている」とも語った。 そのうえで両知事は、特措法に基づく協力要請に関する自治体の裁量権拡大について、共に国に求めていくことで一致した。2人は他にも、休業に協力する事業者への家賃支援を国に要求することや、9月入学制度の導入などでタッグを組んでいくという。