Z世代がAIスキルを習得すべき「納得の理由」
AI活用をリードしている産業とは?
では、どの産業がどのようにAI技術を活用しているのだろうか。AI導入が進んでいる主な産業と活用例を挙げてみよう。ここでは、AI技術そのものを開発、提供するテクノロジー産業は除く。 ■金融 リスク管理、予測分析、顧客サービスの向上、トレーディングアルゴリズムの開発や詐欺検出システムの構築など。高速で正確な取引や詐欺検出が求められるため、機械学習やデータ解析が重要な役割を果たす。 ●JPモルガン・チェース:膨大なニュース記事などを解析し、表面化していない有望トレンドをテーマ別にインデックスするAI搭載投資ツール「IndexGTP」をOpenAIと共同開発 ●キャピタルワン:詐欺検出システムのAI化、顧客行動分析によるマーケティングの最適化
■小売・Eコマース 顧客データの分析や個別の購入履歴に基づくパーソナライズされたサービス提供、在庫管理や価格設定の自動化などに生成AIを活用。 ●ウォルマート:AIチャットボットによる仕入れ先との交渉の効率化、顧客体験の向上、在庫管理や配送ルートの最適化 ●ナイキ:アスリートから収集したデータを活用して、AIがデザインしたスニーカー「A.I.R」を発表
■エンターテインメント・メディア 自然言語処理、画像・動画解析、自動編集、GAN(敵対的生成ネットワーク)などを活用し、コンテンツ、パーソナライゼーション、編集、ローカリゼーションなど、制作からマーケティングまで、全工程でAI技術が投入されている。 ●Netflix:パーソナライズされたコンテンツのレコメンデーションや予告編、レビュークリップ、ストリーミング品質の最適化。視聴データを分析によるトレンド予測 ●Universal Music Group:音楽トレンドの分析、ヒット曲の予測のほか、専門知識がなくてもユーザーが音楽を作成できるAIによる音楽生成ツールを提供 ■医療・ヘルスケア 患者のデータ解析や医療画像の処理、治療計画の最適化などにAIが活用されている。また、度の高い診断支援システムや新薬開発のためのデータ解析も進んでいる。 ●GEヘルスケア:画像内の微妙な差異を検出し、MRI、CT、PETスキャンを含む様々な種類の医療スキャンの効率と精度を向上 ●Exscientia:従来の医薬品開発とAIのデータ分析を用いて薬剤設計のための予測モデルを構築。マウスではなく、生きた患者の組織サンプルで、患者の遺伝子、環境、ライフスタイル等の特性に基づき、プレシジョン・メディシンを開発(最も効果的で安全な治療法を選択する新しい医療アプローチ)