米国務長官、台湾海峡の安定強調 中国外相と対話継続を確認
【ミュンヘン、北京共同】ブリンケン米国務長官は16日、中国の王毅外相とドイツ南部ミュンヘンで会談した。ブリンケン氏は台湾海峡と南シナ海の平和と安定維持の重要性を指摘し「米国は自国や同盟国、パートナーの利益と価値を守るため立ち上がる」と訴えた。同時に、米中首脳による電話会談も念頭に、今後数カ月以内に開くハイレベル会合を含めた米中間の対話継続を申し合わせた。 中国は1月の台湾総統選で独立派と見なす頼清徳副総統が勝利し、反発を強めている。米側は台湾独立を支持しないとの立場で、中国側と対話を重ね台湾海峡の緊張激化を防ぎたい考え。米中は、今春に首脳による電話会談を目指す方針で一致している。 中国外務省によると、王氏は会談で「台湾独立を支持しないとの立場を確実に実行に移すべきだ」と米国に求めた。 米国務省によると、ブリンケン氏と王氏は、軍同士の意思疎通や、米国で社会問題となっている合成麻薬対策での連携維持で一致した。両氏は中東情勢や朝鮮半島情勢についても意見交換し、担当高官による協議実施を確認した。