『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』アレクサンダー・ペイン監督が語る映画愛あふれる制作過程とは
『サイドウェイ』同様、本作は低予算のインディぺンデントでありながら、欧米で絶賛され、多くの賞に輝いた。マーヴェル映画やアクション大作が主流の時代に、大事件が起こるわけでもない、小さな学園ドラマが人々の心をつかむのは、小気味良い。それこそペインの監督としての信念によるのだから。 ペイン: わたしはスーパーヒーロー映画を作ることに興味がない。1970年代に自分が観て育ったような、優れたヒューマン・コメディを作り続けたいと思う。そのために、つねに低予算をキープすることを心がけています。ラッキーなことにこれまでいくつかの賞に絡んできたから、低予算である限り、タキシードを着てまた授賞式に出席できるかもしれないと期待する出資者がいてくれるのです(笑) アレクサンダー・ペイン 1961年、アメリカ、ネブラスカ州生まれ。スタンフォード大学で歴史とスペイン文学を学び、UCLAで映画の修士号を取得。アカデミー賞に作品賞、監督賞各3回を含む計19回ノミネートされ、『サイドウェイ』(2004年)『ファミリー・ツリー』(2011年)で脚色賞を受賞。ゴールデングローブ賞では『サイドウェイ』でミュージカル・コメディ部門、『ファミリー・ツリー』でドラマ部門と2度の作品賞を獲得 『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』 6月21日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー BY KURIKO SATO