ニュル24時間クラス優勝したSTIのガレージにレース翌日に訪問! STI辰己監督の勇退セレモニーが行われました【みどり独乙通信】
サーキットから持ち帰った空き缶やペットボトルは捨てちゃダメ!
記念撮影のあと、チームのみなさんはテキパキとレースで使用した機材をトランスポーターやバスから順におろして、ファクトリーの中へ整頓して収納。あとはWRXをはじめ、数多くのパーツ類も日本へ返送されるのを待つばかりです。ケースでさえめちゃくちゃカッコよく、思わず写真を撮ってしまいます。スーパーGTやスーパー耐久などでは撤収作業をファンの方も身近に見ることができるかもしれませんが、ニュルの撤収作業はなかなかご覧になれないのではないでしょうか。 大量のごみ袋もバスから降ろされましたが、じつはこれ、ゴミではないんですよ。ドイツではペットボトルや缶飲料にはデポジットが加算して販売されており、1本につき25セント(約43円)ですので、カンタンに捨てるわけにはいきません。 レースウィークでチーム全員が飲むドリンクの数は相当だと思います。これをスーパーマーケット内にある回収機に入れると、バーコードの記載されたレシートのようなチケットが出てきます。それをレジに持って行くと、お買い物代金からその金額が値引きされるか、現金で貰うことも可能です。STIチームの量だと100ユーロ近く(1万7000円程度)になるのではないでしょうか。これも大切なチームの参戦資金の一部ですから、カンタンにペットボトルや缶は捨てられないのです。 辰己総監督にとってここはニュル生活においてじつに思い出深い場所のひとつに違いありません。レースの準備期間にはほぼここに籠っておられた辰己総監督は、ほとんど外食をなさらず、スーパーマーケットで野菜を買い、このファクトリーで日本からご持参されたパックご飯やお餅などをご自身で調理して召し上がっていたそうです。華やかなレースの舞台裏では、本当に地道な作業を続けて来られたんだなと思います。玄関で一服されているお姿をもう見られないのが残念です。 2025年のニュルブルクリンク24時間レースには、TOYOTA GAZOO Racingが復帰予定です。コロナ禍から日本チームはSTIのみでしたが、2025年は日本勢がニュルをもっと盛り上げてくれるに違いありません。
池ノ内みどり
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