羽生結弦も共感 挑戦続けるハイアールとアクア、次の家電は?
ハイアールとアクアは17日、グループのグローバル戦略や、日本市場のブランディングについて説明。先日、日本地域におけるブランドアンバサダーに就任した羽生結弦さんが出演する新CMを紹介したほか、今後両ブランドでどんな家電が登場するかなどについて語られた。なお、CMは12月24日からテレビで放映される。 【画像】羽生さんが出演するハイアールのCMでは、2人の羽生さんによるスケーティングが見られる 羽生さんとハイアールグループ副総裁/ハイアール日本地域CEOの杜鏡国さんによる対談では、羽生さんが共感したという同社の理念にも触れられた。 ハイアールは「目の前の山頂を制覇しても、また次の高い山を目指す」精神でアップデートを続ける姿勢を示している。羽生さんは「僕と共通する考えの企業はほかにはないと思えた」とし、「『自分を超えろ。』がキーメッセージのハイアールのCM撮影では、ナンバーワンを獲得してきた過去の自分への挑戦、力強さとスピード感を表現するように心がけました」と語っている。 ハイアールグループは1984年12月26日に設立され、今年で40周年を迎える。日本市場へは2002年に進出。以来、ブランドのローカル化を進めてきた。 ハイアール日本地域CEOの杜さんは、2002年の国内参入を「第1の創業」、2012年のアクアブランド展開スタートを「第2の創業」と振り返りながら、2025年からは「第3の創業」としてエコシステムブランドへ進化させ、これまで以上に消費者に満足してもらえるよう継続成長を目指すとする。 ■ ハイアールジャパン初のIoTエアコンを投入予定 ハイアールブランドの日本市場商品戦略については、ハイアールジャパンセールス 執行役員副社長の乾修明さんが説明。 乾さんによると、日本の家電市場は飽和状態にあるが、新規メーカーの参入増に伴い競争が激化しているという。そのなかで同社は、2021年比で売上規模が1.6倍、容量200L以上の冷凍冷蔵庫や同7kg以上の洗濯機など、ミドルサイズ以上の売上を3.3倍に伸ばした。 成長の要因について、共働きや単身世帯、高齢者割合の増加といったユーザーの変化、またコスパやタイパを重視するなどのニーズの変化に合わせて、よりよいソリューションを提供し、商品の開発、訴求に力を入れたことにあるとみている。 さらにSNS利用率が増え、ネット上の口コミを参考に実際の購買行動に繋げる割合も上昇を続けると予測。「消費者のマインドがよりオープンに、消費はより合理的になり、商品本来の価値や本質が重視されていると思います」と乾さんは解説する。 ハイアールは今年2024年に日本国内の家庭用セパレートエアコン市場に参入。来期にはハイアールジャパン初となるIoT機能を搭載したハイグレードモデルを投入する予定だ。 またミドルサイズの拡充やインバーターの強化を行なってきた洗濯機部門では、ドラム式に力を入れていくとする。今年はドラム式の洗濯機と乾燥機をセットで提案することで、一体型では難しかった大量の乾燥や、乾燥中に並行して次の洗濯を行なうようなまとめ洗いのニーズに対応。これは海外では主流のスタイルとしており、グローバルで培った技術で、顧客の生活をよりよくアップデートすることを目指す。 炊飯器やオーブンレンジ、掃除機といった生活家電では、これまで新社会人向けのシンプルな製品が多かったが、今後はファミリー向けラインナップも拡充。すでにレンジとグリルの「二刀流調理」が楽しめる26Lオーブンレンジを発売している。 乾さんは同社の今後について「すべてのカテゴリーでさらなるシェア拡大を速いスピードで実現し、お客様のニーズに合わせた製品を速いスピードで提供することをお約束します。ハイアールジャパンはスピードナンバーワンの白物総合家電メーカーを目指します」と語っている。 ■ 業務用コインランドリーシェア1位のアクア ノウハウを家庭製品にも アクアブランドについては、アクア 執行役員副社長の西澤正城さんが説明。アクアは世界に35カ所以上の工業団地、140以上の製造拠点などを持ち、グローバルでの部品調達力を強みとしている。国内では熊谷と京都にR&Dセンターを構え、グローバルリソースを活用しながら日本独自の視点で研究開発を進めている。 アクアでは新たに、インテリアにフィットするデザインかつ暮らしを豊かにする機能を備えた冷蔵庫「+(プラス)」シリーズを展開。なかでも「DELIE+(デリエ・プラス)」は、ハイエンドモデルの技術を取り入れた高いデザイン性、省エネ性能、冷凍性能が特徴とする。 特に冷凍性能の面では、2段ある冷凍室の上下段ともに-18℃以下で保存できる「全室フォースター」を採用。独自の特許技術で霜付きを抑えておいしく長く保存できる「おいシールド冷凍」も搭載し、冷凍へのこだわりをみせている。 同社の業務用コインランドリーのノウハウを応用したドラム式洗濯乾燥機「まっ直ぐドラム」シリーズでは、ドラム槽をななめではなく床と水平に配置することで本体のコンパクト化を実現し、縦型洗濯機や小容量モデルからの買い替えや、スペースが限られる賃貸住宅への設置も叶えている。 アクアの業務用コインランドリーは国内シェアナンバーワン(出荷台数ベース)を誇る。この業務用機器で培った技術力を家庭製品にも活かせることを同社の強みとしており、今後もドラム式洗濯機のラインナップの拡充と仕様の強化に取り組むとしている。
家電 Watch,鄭 恵慶