バンカーショットの飛距離は通常の半分 「『飛びすぎるのでは』という不安がインパクトの緩みを招く」
【48歳サラリーマン ゴルフ再開物語】名言集その(19) 僕は10年ぶりにゴルフを再開したサラリーマン。坂本コーチに言われた通り、バンカーで砂を前方に飛ばすイメージで打ってみた。しかし、砂を追いかけるようにボールは飛んだものの、バンカーから打ち出すことはできなかった。 「距離を出せませんでしたね。腕振りだけでなく、次は体重移動を加えてスイングしてみましょう。振り幅はグリップが右肩から左肩の高さでいいです」 「芝の上からサンドウエッジでその振り幅でスイングすると60ヤードくらい飛んでしまいます。飛びすぎませんか」 「砂を飛ばすのがバンカーショットです。ボールを直接打つのではありませんから、飛距離は出ません。通常のショットの振りの半分くらいしかボールは飛ばないのですから安心して、しっかり振ってみてください。『飛びすぎるのでは』という不安がインパクトの緩みを招き、その結果ボールを打ち出せないということになるのです」 坂本コーチは、そう解説すると手本のショットを見せた。僕も勇気を持ってスイングすると、打ち出すことができた。 バンカーの練習はマットの打席でもできるそうだ。 「ティーアップしたボールをサンドウエッジで打つ練習がお勧めです。ボール位置を左胸前にし、ボール下のゴムティーをヒットして『ペチッ』というインパクト音が出るようにします。その音が実際のバンカーショットで砂が削り取れたことを意味します。ボールは通常のショットの半分ほどしか飛びません。お試しください」 (つづく) レッスン担当プロ=坂本博之 1970年東京都出身。二輪国際A級プロレーサーとして活躍後、ゴルフに転向して2017年にPGAティーチングプロA級取得。独自器具での練習方法で、第12回PGAティーチングアワード最優秀賞。レーサー経験を生かしたユニークなレッスンが注目を集めている。スウィングデザイン#19所属