【阪神】岡田オーナー付顧問「秋に紅白戦なんか全然意味ないと思うで」藤川新監督へ“愛のゲキ”
阪神のためなら「岡田節」も復活よ! 阪神は6日、今季限りで退任した岡田彰布前監督(66)が球団の「オーナー付顧問」に就任したことを発表した。大阪市の阪神電鉄本社で、3年契約を結んだ。CS敗退での退任後初めて公の場に姿を見せた前指揮官は、藤川球児新監督(44)への“愛のゲキ”をさく裂。名将はユニホームを脱いでもタテジマへの愛情は変わらず、辛口も交えて藤川新体制をサポートしていく。 【イラスト】25年セ・リーグの日程一覧 ◇ ◇ ◇ 「岡田節」は健在だった。岡田前監督が「オーナー付顧問」の正式な契約を結ぶため、スーツ姿で大阪市の阪神電鉄本社を訪問。シーズン終盤に体調を崩していたが「だいぶいい、だいぶいい」と、CS敗退での退任後初めての公の場で元気な姿をみせた。冗舌な口調は次第に、辛口も交えて“らしさ”全開になった。 「自分のチームやねんから(好きなように)」。そう藤川新監督の背中を押しつつ、いきなり“愛のゲキ”がさく裂した。高知・安芸での秋季キャンプで3日に行った紅白戦について「秋に紅白戦なんか俺は全然意味ないと思うで。何を評価すんの? 2月になったら忘れてるよ」とばっさり。「体ができてるから、この時期は練習できるんよな。(紅白戦は)コーチ、見てるだけで楽やん。コーチ楽させたらあかん」。実戦より鍛錬を重視すべき時期では? と持論を展開した。 初仕事で、近日中に安芸キャンプの視察に訪れる予定と明かした。現場での選手への直接指導については「指導なんかせえへん。指導料もろうてへんもん。口料はもろうてるけど」とにんまり。「コーチとか変わっても、新しい練習方法ってあらへん。やっぱり継続よ。積み重ねができる選手はまた来年2月に勝ち残るんちゃう」。コーチ頼みではいけないと呼び掛けた。 リーグ優勝2回、日本一1回の名将は新米監督にチーム作りの考え方も伝授した。「今日はよかったけど明日はあかんようになるとか、そんなんの繰り返しやからな。練習の中で一喜一憂する必要はない」。助言は続き「3月の一番大事な時期にベストな形で持っていくというかな。選手も首脳陣もある程度、いけるという確信を持ってスタートするのが一番」と開幕直前が最重要と力を込めた。 「ビジターも行くよ。あいさつ回りもあるし。(沖縄キャンプも)いや、行くよそら」。オーナー付顧問として1年中、精力的にチームに参戦する考えも明かした。甘やかしやべんちゃらは勝利の敵。必要と感じれば、球団にも藤川監督にもナインにも辛口はいとわない。猛虎の黄金時代づくりへ、ひと肌もふた肌も脱ぐ。【古財稜明】