ソウル汝矣島に平日最多15万人…「尹大統領の談話を見て我慢できなかった」
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領弾劾訴追案の2次表決を控えた13日午後、ソウル汝矣島(ヨイド)国会議事堂駅の前には、ホットパックが入った箱が20個ほど積まれていた。尹大統領退陣集会の参加者のためにある市民が準備したものだった。箱には「尹錫悦弾劾審判を応援します。必要な方はご自由にお取りください」と書かれた紙が貼られていた。 この日、国会の前は氷点下の寒さにもかかわらず、退勤した会社員や大学生など多くの市民で混雑した。「尹錫悦退陣非常行動」「ろうそく行動」などが午後6時と午後8時に集会を予告したが、市民は早い時間から集まり始めた。退陣非常行動側によると、午後8時の本集会の前にすでに15万人が集まったという。主催側は平日では過去最多の人員と把握した。 週末を控えた金曜日にろうそく集会に参加する会社員も目立った。ソウル中浪区(チュンナング)から来た会社員キム・ジヨンさん(32)は「昨日の国民向け談話を見て我慢できず、半日休暇と取って出てきた」とし「国民を恐れない国会議員にも強く警告しなければいけない」と話した。近くの会社に通うヤンさん(36)は「今日の集会のために防寒用品をあらかじめ準備してきた」とし「社内でも退勤後に合流するという同僚が少なくなかった」と紹介した。 参加者は晩の長い集会のために万全の準備をした姿だった。地下鉄駅で栄養剤とチョコレートなど間食を保管する市民もいた。永登浦区(ヨンドンポク)から来た大学生イ・ヨンファさん(23)は「同じ考えで集まった人たちを見ると寒い中でも心強い」とし「政治がこれ以上市民を苦しめなければよい」と語った。 大学生も連日、弾劾賛成の声を出した。この日午後、ソウル新村(シンチョン)延世路一帯では「尹錫悦大統領不法戒厳糾弾および退陣要求のための全国大学生総決起集会」が開かれた。非常戒厳対応のための全国大学総学生会共同行動と全国20余り大学総学生会が共に主催した行事だ。主催側と警察などによると、約4500人が参加した。 ソウル大1年のクォンさん(19)は「20代の大学生が共に集まることに意味があると思って参加することになった」とし「国の未来を担う若い大学生が道路に出て意見を出すほど強い怒りを感じていることを見せたかった」と話した。また「先週土曜日の汝矣島集会にも試験勉強を置いて参加したが、試験をだめで自分がつぶれても国がつぶれないようにすることが重要だと考えた」と述べた。 韓国外国語大2年のオさん(22)も「試験を控えて近所のカフェで勉強していたが、集会に参加することになった」とし「以前はニュースをあまり見なかったが、今回の非常戒厳事態をきっかけに注意深く見るようになった。実際に集会に来てみると若い世代が動いていることを実感した」と語った。 一方、光化門(クァンファムン)では大統領弾劾反対集会が開かれた。この日午後2時から自由統一党と全国安保市民団体総連合などの保守団体は東和免税店前の歩道で尹大統領の弾劾に反対する集会を開いた。主催側は1000席ほど座席を用意したが、午後5時ごろには満席になった。全国安保市民団体総連合のキム・スヨル代表は「近くで開かれた集会を終えて合流する人まで合わせて3000人ほど結集したとみられる」と伝えた。 集会場では「尹大統領の戒厳令は正当な統治行為」「弾劾反対」「李在明(イ・ジェミョン)民主党代表拘束」などと書かれた横断幕が設置されていた。米国の星条旗と太極旗を持って集会に参加した人たちも目をついた。ソウル江南区(カンナムグ)から来たというチョンさん(37)は「国を守るために出てきた。今は国会が権限を乱用している。絶対に弾劾が行われてはいけないという考え」と話した。